エドガー・ライス・バローズが小説で創造したターザンは架空の人物で、1918年の『ターザン』以来、何十本も映画されています。今回は、ターザンの実写映画を初めて映画館で観ました。原題が『THE REGEND OF TARZAN』というだけあって、野生児になったいきさつから、妻ジェーンとの出会い、英国貴族として生きている様子、そして再びアフリカのジャングルで躍動する姿が描かれています。
『グレイストーク-類人猿の王者- ターザンの伝説』(1984年)と同様に原作の魂を伝える作品の誕生です。
◇妻のジェーン(マーゴット・ロビー)とロンドンに住む英国貴族ジョン・クレイトン(アレクサンダー・スカルスガルド)は、ベルギー国王のレオポルド二世によるアフリカ・コンゴの統治方法に疑惑を抱いたイギリス政府から外交の命を受けて、ジェーンそしてアメリカの特使ジョージ・ワシントン・ウィリアムズ(サミュエル・L・ジャクソン)と共に「故郷」に里帰りすることになる。
クレイトンは、赤ん坊の時に両親が海難事故に遭い、ひとりアフリカのコンゴのジャングルに取り残されたが、雌ゴリラのカーラに育てられた過去がある。
彼はターザンと名付けられ、多くの動物達との交流を通じてやがてジャングルの王者と呼ばれる青年へと成長していく。そんなある日、ジェーンと出会い文明社会とのつながりが始まる。
ところが、その旅には罠が待ち構えていた。
負債に苦しむレオポルド二世からの密命を受けた官僚のレオン・ロム(クリストフ・ヴァルツ)が現地の部族とダイヤモンドと引き換えにターザンを引き渡すという約束を交わしていた。族長のムボンガとターザンの間には何やら因縁があるらしい。
危険を察知したのか一行から途中で離れ、故郷に向けて徒歩で向かうクレイトン夫妻とジョージをアフリカの大自然が向かい入れる。
そして懐かしい人々との再会の喜びも束の間、ロムの追っ手が村を急襲する。
◇ジャングルをゴリラ達と駆け巡っていたとはとても思えない様ないかにも貴族といういで立ちと雰囲気を持つターザンことクレイトン卿を演じたアレクサンダー・スカルスガルドは、相当な肉体改造に挑んだのでしょうか。『ギヴァー 記憶を注ぎ者』(2014年)で主人公の父親役を演じたときも、まさかこんな肉体を披露する俳優になるという印象は無かったです。
今作は正にはまり役だと思います。
ジェーン役のマーゴッド・ロビーは、芯が強く飾らない性格を好演していました。
ターザンとジェーンは出会うべくして出会った二人ですね。
ターザンの舞台は19世紀ですが、現代にも通じる構図が描かれていて、発達した文明が知らず知らずのうちに忘れていく大事なものを思い出させてくれる物語だなと改めて感じました。
ゴリラをはじめとした動物達のCGはリアルでかなりの迫力です。
ターザン:REBORN (2016年 アメリカ)
監督 デヴィット・イェーツ
脚本 アダム・コザッド クレイグ・ブリュワー
出演 アレクサンダー・スカルスガルド マーゴッド・ロビー サミュエル・L・ジャクソン
クリストフ・ヴァルツ ジャイモン・フンスー ジム・ブロードペント ローリー・J・セイパー
クリスチャン・スティーヴンズ キャスパー・クランプ ハドリー・フレイザー
ジェネヴィーヴ・オライリー ベン・チャップリン
