もうすぐ私の誕生日。

美味しいご飯をご馳走になって、それからお祝いをもらった。

可愛らしいティファニーの箱からは、それ以上に可愛らしいハートのネックレス。
去年はハートが一つだったけれど、今年は二つに増えた。
何だか嬉しい。
2人の心みたいだと思ったら、一層大切なものになった。


もう一つ、袋に入っていた手紙。
地下鉄で読んだのは間違いだった。
人の文字からは心が伝わる。
慌ててそっと開いて小さな隙間から読む。

そうしないと溢れて溢れて、手紙から出ていってしまいそうだったのだ。


こんなに人から想われていいのだろうか。
こんな幸せなことがあるのだろうか。
何も返せていないと言う私に、居てくれるだけでいいと言う。

大切なものを大切にすることは難しい。

だけど全てを諦めて捨ててしまう衝動に駆られるときに、あなたのことを思って、もう一日生きてみよう。
あなたを悲しませないように、泣きわめいても傍に居てみせよう。

それが私の愛の形だと、いつか私も伝えよう。



真っ白な紙に、一文字一文字に、溢れる程の心を籠めて。