さて、オートバイのカスタムメニューで、最もメジャーで、最も分かりやすいのが「マフラー」ですね。サウンド、見た目、性能などカスタムするメリットが多い反面、違法改造や近接騒音などで何かと問題になりがちなカスタムでもあります。
ちなみに、ネットやカタログなどでマフラー商品詳細に必ず表記されている下記の用語がこちらです。見たことあるんじゃないかな?
・車検(非)対応
・保安基準適合
・公道使用不可
・サーキット専用
・排気ガス規制
・政府認証
排気量によって車検がある&ない関係無しに公道を走行するにあたり、バイクの構造等に対し、定められた「保安基準」という決まりがあります。そんな様々な基準項目箇所のひとつであるマフラーには「騒音と排気ガス」といった規制があるんです。
前置きはこれくらいにして…今回はマフラーメーカー「BEET」さんの車検対応マフラーを用いながら、こちらのブログにてご説明させていただきます。
カワサキのアフターマフラーといえば…「BEET」というくらい昔から認知度があり、当店でもお馴染みのマフラーメーカーで多数のお客様へ親しまれています。では、車検対応マフラーとはどういった構造なのでしょうか?
マフラーは基本段ボールに梱包されて出荷され、このようにバラバラになっています。これらを組み立てながら、角度や締め付けを調整しながら装着していきます。
エンジンからサイレンサーまでのマフラーパイプのことを「エキゾーストパイプ」及び「エキゾーストマニホールド」と言い、略して通称「エキパイまたはエキマニ」とも言います。
写真上部のこのエキゾーストパイプ内部に仕込んである細かい網目状のものを「触媒キャタライザー」と言い、エンジンから排出される有害な排気ガスをマフラー内部でキャタライザーにて化学反応を起こし、害の少ないガスへと変化させ排出する役割を持っています。
また、サイレンサー内部には消音機能をマフラーメーカー毎の独自製法を持っているのが特徴です。
このように、車検対応マフラーの構造とは、上記の前置きで紹介したマフラーの保安基準に適合した「騒音と排気ガス」規制値をクリアさせる仕組みとなっているんです。しかも、性能向上と興奮するサウンドの両立を実現させるところがなんとも魅力的ですよね!
また、そういった基準をクリアしているか証明するべく、梱包されたマフラーパーツと共に「排気ガス試験成績書」という書類が同封されています。
そうです!この書類が車検(継続検査)の時に必ず必要になるんです。つまりはこのマフラーはちゃんと保安基準に適合しているか?その性能結果の証明書を参考にしながらマフラーを点検チェックすると言うわけなんです。
なので、この書類を紛失してしまうと大変なことになりますので必ず大切に保管しておきましょう!また、ネットオークションでの中古マフラーやマフラー装着車などは要注意です!書類が無かったり触媒がくり抜かれていたというケースがありますので要注意です。
今回のケースは、最近の新車モデルとその車検対応マフラーについてご紹介しましたが、そのオートバイがいつ作られたか?その時代のマフラー規制はどんな基準だったか?これらによってマフラー騒音値や排気ガス規制などが関わってくるので、とても分かりづらく厄介かもしれません。
また同じモデルでも年式が異なることで、車検対応マフラーの年式を誤ることで保安基準及び車検に適合しないという事例も多々あります。マフラーを購入する際は、必ず愛車の「車検証」をご持参の上、バイク屋さんまたはバイクパーツ用品店にてご注文下さいね!