本屋や図書館にいくと、「○○人女性のように人生を美しく生きる」とか「○○人女性のような生き方」のようにフランスやニューヨークなどオシャレと化したな国や都市を盛り上げて、ブランド化している本をよく見かける。

 

メディアに出てる海外住み経験者は、口を揃えて「フランスにはいじめなんかない」「アメリカ人は、フレンドリーで外国人もすんなり受け入れている」なんて夢物語でも語っているかのような発言を、この21世紀のグローバル化した社会でも延々に言い続けている。

毎日それぞれの国に流れているニュースは、日本なんかよりも残酷で、「日本のほうがよっぽどマシだ」と思えることが多々あるのに、それでも欧米へのアゲブランドはいまだに存続している。ここ数年の韓流ブームもあり、最近は「韓国女性」アゲまで加わっているようにもみれる。日本女性の会話の間も、「○○人は、背が高いけど、日本人は○○だしダメ」と自分たちを卑下する会話がどうもお好きなようである。

 

「欧米の女性は強い」、「日本女性は弱い」なんて言葉を新聞やTVやラジオ、ネットニュースやSNSでみることが本当に多いが、本当にそうなのだろうか。ここ数年、欧米女性によるエクハラ被害告白は、年々広がっている。ブランド化されたこの国々の女性達も、2017年に世界中に広まった#metoo運動も、元はアメリカの有名プロ映画プロデューサーによるセクハラの告発が火をつけたと言われている。それでも次から次へと欧米でのセクハラ告発は止まらない。

 

日本での性被害問題も、取り上げられるようになっているが、世界の性被害(強姦)事件をみると、ほぼ欧米の国が上位に並ぶ。特に驚くのは、「福祉大国」とずっと唄われていたスウェーデンが欧米でトップを走っていることだ。2017年には、世界の10万にあたり統計比率では、約60%を記録している。統計そのものにはバラツキはあるものの、日本は約1%、多いデータで2%くらいある。ランクにしても100以下くらいで、上記に記載したブランド化された国々は、日本より遥か上のランクにいる。「強い女性」をブランド化しているのに、どうしてこんなに性犯罪が多いのか。結局「女性」への性犯罪は、どこでも起こっているのだ。アメリカ映画のヒロインが、放送禁止用語を連発して、男を投げ飛ばすなんでことは理想にすぎない。あったとしても極々少数派だ。もちろん弱い立場である未成年者を含めるとしたらこういった数はもっと跳ね上がっていくだろう。

テロや強盗などが多い欧米社会では、レベルも日本とはまったく違う。学校の卑いじめも卑劣で、いじめの暴力により、命を落とすレベルまで存在するくらいだ。フランスでは、いじめによる自殺や転校などの増加に伴い、昨年3月に、いじめを「犯罪」とする法律を制定したくらいだ。いじめ側分への罰則は、重い刑になると、5年以下の拘禁刑および最大7万5000ユーロ(約1200万円)の罰金を課せられる。

スリが多くて有名なパリ。「パリのマダムは、カフェで本を読みながら優雅なひと時を毎日過ごしている」そんなマダムどこにいるのだろう。テラス席で、貴重品なんか表に出せないくらいスリが多いパリで。パリの女性はほぼ定職についているというのに、そんなマダム生活、何人がしているのだろう。スリが圧倒して多いフランスにそんな優雅な平和ボケしているようなマダムがたくさん転がっているのだろうか。

実力社会のアメリカは、有名大学を出ても就職は中々できず、多額の学資ローンを抱え、職が見つかってはすぐにレイオフやクビにされることもある。人種差別も未だに根強く続いているし、日本みたいに国民皆保険がない為、保険は私費でかけるか、保険がない場合、医療費は当然のように実費。お金がないと病院すらいけない社会だ。年々ホームレスも増加し、格差社会は帯びたたしく広がってきている。要はお金がないと生き残ることが難しい、それを目の当たりしやすい社会なのだ。

華やかなロイヤルファミリーと「紳士・淑女」のイメージが強いイギリスは、元々ある「階級社会」が根強く、Brexitが影響して景気の悪さを更新し続けている。ロンドンの街は移民が圧倒的に占めていて、地価の高騰がひどくイギリス人は郊外に移り住む傾向が高くなってきた。コロナによるリモートワークの普及も上昇した為、ロンドン離れも増えているという。治安の悪さは年々増してきて、ロシアのウクライナ侵攻による影響で物価の高騰は、激しさを増している。英軍が、米軍と共に紅海ををめぐってイエメンのフーシ派と空爆攻撃を続けている為、物資の価格が高騰することは避けられなくなっている。人々の生活に直面するのは遠い未来ではない。

 


数え上げればキリがないくらい世界は考えられないくらいの暴動や事件が多いのに、未だ日本のメディアや情報の世界では、欧米の世界はお花畑そのものだ。取り上げても目にも止まらないくらいの情報の薄さに呆れてしまう。
ネットニュースなんかでは、賃金の安い日本と比較する形で、「賃金の高い外国で稼ごう」「海外で大儲け」なんて記事を目にすることが多いが、それ以上に物価も上昇していて、家賃の高騰や生活費の跳ね上げ部分はもちろん封している。

 

今や情報化社会になったこの時世でも、いつまでたっても「外の国は夢で溢れている」が続いている日本。
欧米のマネをしては、実は欧米の方がずっと日本よりも厳しくて、ずさんなところが多いのに、日本を卑下することが大好物なようである。LGBTQ問題でも、「欧米ではジェンダーレスが進んでいる」ということがら渋谷の某場所の女子トイレをなくたり、新宿にジェンダーレストイレを設置するなどおかしなことをしている。
実際の欧米は、全く男女のトイレをなすくのではなく、トランスジェンダーに配慮したトイレの設置、日本でいう多目的トイレのようなものの設置が増えてきたことなのに、「トイレを男女共同に」「温泉の男女風呂の分け方に配慮」なんて誤解された報道が流れてしまうなんて情けない。

実際イギリスの某有名デパートで、男女共同の試着室を設けたことにより嫌がらせ行為が勃発したことから、男女がきっちり区別できるように配慮されるまでになったのに全然そんなことは日本は気にもくれず、欧米は「ジェンダーフリーだ!」「日本は遅れている」なんて叫んでいる。
 

どうも欧米に対する取扱いにズレがある日本。              
                       
欧米がズレていても「お花畑」は止められない・・
そんな日本はどこへ向かうのか。
未来は本当にわからない。

ステフ姉