パラリンピックの幅跳びを見ていると。

解説者(障碍者の陸上競技のコーチ経験ありの方)が
「片足義足の選手と両足義足の選手の、足の使い方、義足の使い方が、選手それぞれの工夫がありますので、その違いを楽しんでください」と言っていた。

これは障碍者の当事者かこの解説者のように障碍者に寄り添っている人にしか言えない言葉だと思う。

健常者が、「義足の使い方が見ていて面白かった!」とは簡単には言えないだろう。テレビ発言したら炎上必至。

自分が障碍者になって大変さがわかるだけになおさら、楽しかったとは言えないな。


障害者がスポーツをするハードルは健常者の何倍も高い。

そもそも障害がある時点で、仕事をして生活費を確保することがそもそも難しい。

それに義足や義手、車いすだけでも高額なのに、スポーツ用となれば、驚くほど高額で、通常生活では全く役に立たない。一流選手になってもスポンサーを得るのも難しいし、コーチ・練習場所の確保も困難。陸上競技用の車いすなんて100万円以上で、置き場所にも困るし、運搬もめっちゃ大変。

逆に言うと、パラの選手は、通常のスポーツ選手と比較しても金銭的にめちゃくちゃ恵まれている人だと思う。

お金、時間、サポートする人が奇跡的に整わないと、不自由な体ではスポーツなど出来ない。

自分の片麻痺なら、座位での卓球くらいならできるかもしれないが、この体で、定期的に体育館を借りて練習相手を見つけるだけで大変。仕事しながらなどとても無理。移動して・着替えて道具の手入れして、とか。。。

そんなこと考えてると、パラの選手は、本人の努力・能力以外にも奇跡的に条件が恵まれている人なんだと思う。どうやって両手がない体でどうやって練習してきたのか。想像を絶する。

気軽に楽しめる、という気分になれない。