二日前までは母の調子はとてもよかったのですが、
この二日は調子がすぐれません。
機嫌もよく、食欲もあるのですが、
朝から「ここはどこ?私どうしたらいいの?」って不安な表情で聞いてきます。
症状の波は短い周期で上下しているのです。

デイケアに行くときは「あんなとこ行きたくない。一緒に行かないの?」といいます。
帰ってくると「ああ助かった。ここでいいのかな?」と安堵の表情を見せながらも、不安を隠し切れません。
食事の用意をすると、「なにか手伝いますか?」と尋ねます。
食事が済むと、「ありがとう。ごちそうさま。」といい
感謝に頭を垂れる仕草までします。
後かたづけが終わると、「ご苦労様、ありがとう」とまたお礼を言います。

一つ一つの行為はとても常識的で正常そのものです。善意に満ちています。
ただ、自身の数分前の過去も数分先の未来も全くわからない不安が
こころを抑圧しているようです。

認知症は悲しい病気ですね。

「認知症」と命名される際に、「戸惑い症」という候補があったと聞いたことがあります。
「戸惑い」という表現は患者の気持ちをよく表していますよね。