魂畜生! | MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO 

何回やったって

試合前は恐怖に緊張する

日常の生活から

試合が決まった瞬間

会ったこともない

名前も顔も知らない

見ず知らずの人と人前で殴り合い蹴飛ばしあう

時間と場所を決められて

人前で

金をもらって殴り合う

尋常じゃない世界にいると確認する


それに向かって準備をする


心の準備が先なのか

体の準備が先なのか


そんな事に興味すら湧く訳がない

心も体も準備はいつでもできている


見ず知らずの人と対戦することを命じられ

見ず知らずの人を全力で殴るためだけに身体を鍛え上げる

見ず知らずの人を全力で蹴り飛ばす為だけに走る

見ず知らずの人の前で互いに殴り合って称賛される

それが

キックボクシングだ



そんな事を

20年やりつづけている

本当にわけのわからない生き物だ

このキックボクサーは




通常の日常が非日常とシンクロはなぜかしない

僕にとってあの場所は特別だ

特別な時間で

特別な人間だけが上がれる場所だと思っている


人前で赤の他人と殴り合うのを見て喜んでもらう競技

その競技を選ぶ理由なんて人それぞれだ

女にもてたい

かっこいい

喧嘩が強くなりたい

どんな理由がきっかけだって構わない

リングに上がる以上

子供だとか女だとか

そんなことは関係ない



心と体の準備は

自分自身で自分自身に打ち克つしかない

こんなもんでいい

そう思った時点で

自分自身に打ち勝てるわけがない

怖いとか

痛いとか

どこか別なところに置いてこい!

普通にないことをするのに普通の練習で良いわけがない


もう限界だ

そう思うそれ以上に行けない者に

覚悟のない者に

リングに上がる資格なんてない!




今年

もう一度

61回目のリングに

60回分の覚悟をもって挑む。




マサル