「バカヤロ・・コノヤロ・・」


博士は、あごを引いた状態で僕をギロリと見つめながら、バカヤロウ、この野郎と言っている・・




え・・どうしよう・・僕なんかしたか?博士何か怒っているぞ・・さらに耳をかたむける。




「このヤロウ・・マイッタヨ、この前銀座のオネエチャンガヨ・・」

ん?この、口調はまさか・・





「ダンカンコノヤロウ・・」




やっぱりそうだ!博士はたけしさんのマネをしている!




しかし、ひどい!何が酷いって、モノマネの似てない加減がだ、


こんなに『ビートたけし』さんのモノマネが出来ない人を見るのは初めてだってくらい似ていない、いわゆるあのたけしさんの、特徴的なかすれた声が出来ないらしく、ただの声の小さい博士なのだ。





声が小さいだけの博士なのに、目は真剣そのもの。何とか声をかすれさせようとあごを引くものだかこっちを睨みつけているように見えていたのだ。





失礼だが、ちょっとだけ不快だったので

「博士何で今さらたけしさんなんですか?やめてください。」と言うと。





「コンド、ブタイデたけしさんの役やるかもシレナイカラ練習シテルンダヨコノヤロ。」



とたけしさんのモノマネ、と言うか小さい声の博士のままで説明をしてくる・・




どうやら、今度舞台でたけしさんの役をやる事になるかも知れない為練習をしているようだ、でも舞台で役をやるからと言ってモノマネを練習するのは何か違う気がするが・・




「ギンザノオネエチャンコノヤロ・・」



ずっと続けている。


話しかけても、すべてこれでかえされてしまうから会話にならない。

参ったな・・と思っていると。




「オマエハ、マネできるのか?ヤッテミロコノヤロ・・」




!!??まさかの強要・・先輩の命令は絶対である・・




スーと息を吸い。


「何だよこの野郎!!バカ野郎!この野郎!ふざけんじゃないよ!やらすんじゃないよこのやろう!」



「ウマイジャナイカコノヤロ。」


このまま卓球は続く。



“カンコン”


「コノヤロ」


“カンッ”


「何だこの野郎!!」


“コンッ”


「ファッキンジャップクライワカルヨ」


“コカンッ”


「うるさいよ!ばか野郎!!」


“パコンッ”


このプロの芸人が今さら『ビートたけし』のモノマネを一心不乱にするという誰にも見られたくない酷い状況が1時間近く続く



何故か博士はどんどんノリノリに!途中サンボマスターの音楽に乗せて何故か踊り出す始末!



ぐぐぐ・・何も言えない・・



何だか卓球まで嫌いになってしまうくらいツラい1時間だった。



卓球が終了してモノマネも終了するかと思いきやまだ続く・・



          つづく