スタジオマン生活も1年半経つと、同じ場所に行くのもだんだん飽きてくる。もちろん写真を勉強する為に入ったのだから環境は最高に近い。しかし、僕は他に何かがあると思い心の中では、戦争カメラマンに憧れたり、現代美術のような、1点物の作品として写真を撮る事に憧れたりと、何だか贅沢にも迷っていた.そんな時、頭の中のもやもやををクリアーにしクリエーティブな状態へとリセットしてくれるのが美術館巡りだった。今まで休みの日は仲間と作品撮り三昧だったが、写真を撮る行為は仕事で既に満たされて来ていた。そんな訳で分けの分からない展覧会から、一流作品と呼ばれている物まで、どんな作品でも見てやろうとお休みの日は、バイクで展覧会場のはしごを必ずするようになった。すると生意気にも、流行通信の仕事ですら普通過ぎるくらい普通の事をやっているような気がしてくる、雑誌の中では流行通信は飛び抜けていたが、芸術の世界と比べたら何か物足りないと感じてしまう事も正直に今思えば何度もあった。「後に、ドキュメンタリーの世界を知るまでは」だからこそ、写真作家とかなんでもありの現代アーチストに強いあこがれを持ち次第に傾倒しつつあった。どちらかというと元々そっちの世界が好きだったから、頭の中から写真の事も簡単に忘れる事が出来、僕も何かに挑戦したいとメラメラしてきた。そんな時にイタリアから来た、トニーメネグッゾという、写真家の写真を見た時に、これはなんか違うと雑誌を見て思った.まるで絵画のような写真だったから、直ぐに目が点になり珍しく人の写真に興味を持った。写真でもまだまだ表現方法がある!と思わせてくれた。新鮮な物に出くわせた事は、僕にとってまた写真の世界に心から戻れるきっかけになっていた。そしてその人が来日し、僕を日本のロケ足に指名してくれた.ラッキー!!