さて、今日の話は、俺が学生の時に体験した話でございます!

確かクリスマスの夜だったかな?
当時暇な俺と連れの男友達とクリスマスなのに二人でドライブをしてたんだけど…

知ってる方は知ってるかもだけど、伊勢神宮の内宮は国道23号線の終点なんです。
その奥に実は南伊勢町に通じる道が密かにある。剣峠というほっそーい、くねくねな山道なんだけど…
そこを俺ら二人
「暗いやん!怖いやん!細いやん!」
と笑いながらも若干恐怖を覚えながら走っていると…
左に緩いカーブにさしかかり、前は山の崖になっている。
すると目の前をスーッと白い影が下から上に消えるのを見た。
「見た?今の見た?」
「…見た」
と会話するも焦る二人。ヤバい。山道はまだ続く…
が、その後は何もなく山道を抜けられた。
ホッとした二人。
「何かの見間違いだろ」
そんな気持ちで南伊勢町から志摩市を通り、再び伊勢に戻ってきた二人。
何事もなく帰れるだろうと…
しばらく走ると某大学の前には神宮徴古館という美術館がある。
夜中の2時になっていたことを忘れていた二人が目にしたものは…
徴古館の横の県道に沿って少し上り坂になっている歩道。横は急斜面なつくりの植え込みみたいな感じになっている。
その歩道を車の進行方向とは逆にこっちに向かってくる人影…
足を引きずった老人‥に見えたが、友達が
「あのじいさん親戚ちゃうかな?」
とその老人の横を通り過ぎること30メートル。
すぐUターンして確認しに行くと…
さっきまで足を引きずって歩いていた老人の姿がない。
歩道以外横は急斜面。
老人が上りきれるもんじゃない。
交差点までは数十メートルある。
…消えた。
その瞬間…
ゾワっと寒気を感じたのは俺だけではない。
あの老人はいったい‥
いや、存在してたのか?
それとも山道からずっとそんな空間にいたのか?

信じるか信じないかはあなた次第です