息子が5歳〜6歳(年長さん)での出来事です。


進級式の日、少し緊張した様子で登園し、帰宅後はすぐに「くらくらする…」といい、横になりだしました。

だんだん、(あ…これ、いつものやつくるかも)とこっちもすぐ予測できるようになり、気づいたらすぐに安静&糖分を補給。

数回嘔吐し、30分ほどはぐったりしていましたが、1時間ほどすると元気になりました。


進級してしばらくは、給食での嘔吐が多かったのですが、給食で嘔吐した場合はすぐにブドウ糖ラムネを2粒食べさせてもらい、その後いつも通り幼稚園で過ごしてきてくれる事がほとんどでした。

一度だけ、朝に大量の嘔吐をしつつも、本人は元気そうだったのと、幼稚園での楽しいイベントがある日で本人が行きたい!と言ったので、登園させたところ、途中で腹痛を起こし、嘔吐を何度かしていたのでお迎えにいったことがありましたが、先生がブドウ糖ラムネを食べさせてくれていたこともあってか、帰宅してからは元気ということもありました。


あと、アセトン血性嘔吐症になったタイミングといえば、旅行にいった時、疲れが溜まっていた時、風邪をひいた時、気疲れするような1日の終わり、幼稚園のイベントの後、夕食から朝食まで時間がいつもよりあいてしまった時などです。

いずれもほとんどは、自宅で水分補給よりもブドウ糖ラムネで糖分補給を優先させながら、寝かせることで回復してくれていました。

あまりにも疲れが溜まっていた時は、家での対処では追いつかずに点滴をしに行く事もありましたが、「あ…これいつもの方法じゃ無理だな」となんとなく感じたらすぐに連れて行っていたので、いずれも入院はしていません。


そんな息子くん、年長さんということで、年明けから発表会や、卒業遠足や、年長児のみの特別イベントなどなど…結構ハードな日々を送っており、これ絶対アセトン血性嘔吐症なる…と思っていたのに、元気に過ごしてくれており、あとは卒園式だけ!となったその残り数日のタイミングで、アセトン血性嘔吐症に…。

座薬も効かずに10分おきの嘔吐が続くばかりで、これでは卒園式はでられないなと思っていたのですが、本人は痛いこと我慢するから卒園式でられるようになりたい!と頑張ってくれ、卒園式前日には夜に点滴を打ちにいき、当日朝も吐き気止めの座薬でなんとか登園し、帰宅後は40度の発熱とまた頻回嘔吐でぐったりしていましたが、無事に卒園式にでることができました。


◯発達について

発達検査をしましたが、特に問題なしでした。

ですが、抽象的な事を理解するのが人一倍苦手で、自信のなさから行動にうつせずに固まってしまう事がよくありました。

これは発達の問題というよりは、私が心配から過保護にしてきてしまったせいかなと反省しております。

ですが幼稚園で素敵な担任の先生に恵まれ、情報交換を何度も繰り返しながら、息子への関わり方を少しずつ変えていきました。

はじめは、提出物をだすのに「先生」と声をかけることすらできなかった息子。

半年かけて、ようやく「先生」と声をかけることができるようになったり、吐きそうなときは「吐きそう」と言えたり、「この給食苦手だから減らしてほしい」など…自分の思いを伝えられるようになっていきました。

「今」の事しか考えていなかった私でしたが、年長さんになってすぐから「小学校入学にむけて」を考えて下さっていた先生。

先回りしたり、すぐに手助けすることはとても簡単なことだけど、間違えてもいいからやってみよう!と日々向き合ってくださいました。

この1年で、息子はとても頑張り、本当にとても心が成長したと感じています。

勉強面に関しては、年長さんの12月くらいには1年生で習う国語と算数はほとんど理解できていました。

1月からは少し難易度の高いドリルをすることもできていました。

言語療法に関しては、まだ完全にオッケー!ではないものの、本人が音の違いに気づき、意識すればきちんとした音を出せる事、小学校に入ってからも学校を休んで通い続けるよりは小学校生活を優先した方が良いということで、毎月通っていたリハビリをやめて、次回長期休みにまた様子をみることになりました。


◯触覚過敏

幼稚園の白ハイソックスの汚れが目立ってきた頃、指定のソックスではないので、西松屋で購入したのですが、チクチクして痛い!と言って履きませんでした。

ネックウォーマーは平気になっていたのですが、ブルゾンの首元部分や、制服の襟があたったりするとこしょばくて嫌だということも。


◯聴覚過敏

こちらはほとんど気になる様子はありませんでした。

たまーに、工事の音や、ホームで電車が前を通り過ぎる時は耳をふさいでうずくまることもありましたが、1年間で数回でした。


◯嗅覚過敏

平気な時期があったり、無理な時期があったりでしたが、無理なにおいがする時はマスクをしたりして、自分で対策できるようになりました。

ですが、夏の間、登園バス内でマスクをすると、むわっとしたにおいが無理なのか、よく嘔吐していました。

そのうち「また嘔吐したらどうしよう」と不安に思う様子もありました。

香りスプレーをしてみたり、マスクを行き帰りでかえさせてみたり、色々とできる範囲の事を試してみましたがだめ…。

嘔吐したらどうしようと不安に思う気持ちの問題も大きかったのかなと思います。

医師から「感覚過敏の子に我慢しろは無理。コロナの影響でマスクが必要な世の中だけど、こういう子に対しての例外は必要だよ。それにマスクして嘔吐してしまうより、マスクせずに黙って過ごす方が、感染対策を思うならそうすべき。」と言っていただき、幼稚園とも話し合い、本人が我慢出来ないときのみ、マスクをとることを許可していただきました。

ですが、我慢できなくなったらマスクをとってもいいと分かってから、気持ちが楽になったのか、マスクをつけても嘔吐することがなくなりました。


◯視覚過敏

こちらもほとんど気になる様子なしでしたが、アセトン血性嘔吐症の時は、明かりがとても眩しいと辛そうにしていました。

感覚過敏全てに共通して感じていることですが、本人のコンディションによって、過敏の強弱があるように思います。

なので、明かりが辛く感じるのは、体調がとても悪いときだけなのかなと思っています。


◯食べ物での嘔吐

少しずつ、今まで苦手だったものも、自らチャレンジする!というようになりました。

あんかけ系の食べ物、魚などは苦手でしたが、ほとんどの物を食べられるように。

ただ、朝だけは本人が食べられると思うものをださなければ嘔吐してしまうことがほとんどでした。

一時期は、朝食中、歯磨き中、登園直前の3回嘔吐してから登園という日々が続き、どうしたものかととても悩みました。(アセトン血性嘔吐症になりやすい体質の為、朝ご飯はしっかり食べさせて登園させたかったからというのと、なにより嘔吐してしまう事を減らしてあげたかったので)

そこで色々考えた結果、息子が普段好んで食べるものの中で、冷凍保存が可能なものを朝食の選択肢として増やして、できる限り本人のリクエストにこたえて出していました。

メニュー表を作って(15種類ほど)そこから選ぶ事も楽しかったようで、嘔吐ばかりの朝食に嫌気がさしていた息子も、「今日は◯◯食べる!」と、前向きに朝食を楽しんで進んで食べてくれるようになりました。

たこ焼きを2ヶ月食べ続けたと思ったら、ホットケーキを食べ続ける日々…かと思えばウィンナーとご飯を食べる日々だったりと、常にメニュー表からどのリクエストがきてもだいたい対応できるように、色々ストックして乗り切っています。


そんなこんなで、もうすぐ小学校に入学する息子。

過去のお話が終わったので、これからはリアルタイムでのお話になると思います。


アセトン血性嘔吐症(自家中毒、周期性嘔吐)、感覚過敏のこと…どれも我が子で経験するまで、全く知識のなかった私。

周りに経験のある方がいなくて、2歳頃から手探り状態でやってきました。

本人の調子の良いとき、対策がうまくいったときなど、順調な時期もありましたが…

どうして、なんのタイミングでこうなるのか、どうしてあげればいいのか…息子が辛い思いをしているのに、親として力不足な日々に、涙した事もたくさんありました。

息子の様子と私の経験を書いたこのブログが、同じように困っている方の力になれたら嬉しいです。