物心ついた時には、オヤジの影響で阪神タイガースを応援していた。

背番号『31』掛布雅之さんが大好きだった。少年野球を始め、バッティングフォームやサードの守備での動作も真似した。何か番号を付ける時はやたら『31』に拘っていた。サラリーマン時代の草野球チームでも背番号『31』を付けていた。今でも『31』という数字を見るとハッとする。

初めて買ったレコードの掛布さんの応援歌『GO!GO!掛布』。今でも歌詞見ずに唄える。

そんな掛布さんに憧れたものの、補欠のファーストで背番号『21』だった肥満体時の増田少年は、小学6年生で早くもプロ野球選手をあきらめる。人生最初の挫折??

その時にやってきた『漫才ブーム』。夢中になるクラスメイト達に誘われて漫才ごっこをするようになり、憧れの人が野球選手からお笑い芸人、『タイガーマスクブーム』でプロレスラーに変わっていった。

先日、掛布さんと初めてお仕事させて頂いた。本番前のメイク室で「初めまして…」と挨拶すると、

「えっ、初めてだっけ??いつもテレビで見てるから初めての感じがしないです。ボクは“街かどトレジャー”の大ファンなんですぅ!」

体と心が震えた。少年時代は毎日夕方6時にサンテレビの阪神戦の中継で掛布さんを見るのを楽しみにしてたのに、今は水曜夕方6時に掛布さんが俺を見てくれている…。

増田少年、早い段階でプロ野球選手をあきらめて正解だったかも…。