プロ野球の試合前、選手達がバッティング練習するゲージの後ろで、練習を見つめる監督やコーチとプロ野球解説者が話をしてるのはよく見かける。

阪神タイガース和田豊前監督には「球場に来た時はゲージの後ろに来てくれていいよ」と言うてもらってたけど、行ったらアカン聖域やと思ってたから、いつも遠慮して遠くから見学していた。

16日に名古屋ドームで行われた中日ドラゴンズ対阪神タイガースの試合前、ゲージの側で選手達のバッティング練習を見ていた矢野燿大コーチが、遠くから見学していた俺を見つけて近づいて来てくれた。

矢野 「ゲージの後ろに来て下さいよ」
増田 「いや、邪魔になるからいいです」
矢野 「増田さんは大丈夫です!」
増田 「でも…」

矢野コーチは遠慮する俺の背中を押してゲージの後ろまで連れて行ってくれた。

解説者時代の矢野さんとは何度かテレビの番組で共演。その度に阪神タイガースについて一緒に熱く語らせてもらった。テレビカメラが回っていない時も。

ここ数年の阪神タイガースに、俺らファンと同じ温度で怒り、悔しがっていた矢野さん。早く阪神の監督になって欲しいと思ってた人物。

他球団の取材に行った時と比べると、何となく感じる阪神タイガースの現場に流れる微妙な壁。俺が阪神ファンやから?人気球団のオーラ?

矢野さんも解説者時代に感じた?その部分を変えようとしてる風にも感じた。

「2軍で清水が頑張ってるんですけどね…」

矢野コーチに捕手3番手の話を聞いたら名前を挙げていた清水誉捕手が、今日1軍に上がっていきなりスタメンマスクを被った。

超変革…それは試合や練習だけの話ではないと感じる。