本日関東地方が梅雨入りとなったようです。本日は気温も上がらず、20℃を切るような肌寒むさでもありますから、気温の乱高下には皆さまもご対処いただきますようお願いいたします。とは言え「酷暑」がやってくるため「暑さ」に体を慣れさせなければいけませんから「体調のコントロール」をしっかり行いたいものです。

 

※外したウォーターポンプの接続部分 錆付きかなりの固着で外れませんでした

 

本日もちょっとだけ元気に行ってみましょう!

 

今回のお題、

「Audi A4 Allroad さんのウォーターポンプ交換開始です! 」ことクアトロさんの「ウォータポンプの交換」はDIYでチャレンジされている詳しい記事が見当たらず、また頼みの諸外国の参考動画も少ない中、「整備はDIYで!」を貫きましょう!

 

※かなりのLLC漏れ痕

 

フェーズ1.

初期診断時から懸念していた「LLC漏れ」なのですが、漏れ止めを入れ暫し猶予があった中、北海道走破でいよいよ症状が悪化し「オーバーヒート症状」も発生、ポンプからの漏れも大きくなり本格着手となりました。分解方法はあらかじめ学習しており、ポンプへのアクセスは問題ありませんが、やはり実作業となると情報が圧倒的に少なく、見るのとやるのは大違い、ボルト類も外しましたが肝心の「ウォーターポンプ」がエンジンから外れません...。初日はタイムアップかつ「雨模様の予報」のため

次回リベンジになるため、養生もしっかり行い撤収です。

 

※分解開始後 スロットルボディーを外さないとアクセスが厳しいです

※タイムアップ

 

フェーズ2.

翌々日作業再開、手順に相違が無いかチェックしてもポンプは数ミリ カタカタ動くのですが外れる手ごたえが無いため前回同様に頭を抱えます。実はこのウォーターポンプには駆動用の「専用のベルト(歯付ベルト)」がついておりこれも外れないため、苦渋の選択/ニッパーで切断いたしました。(※本来同時交換が望ましいと思いますが、費用対効果も含め状態が良ければそのまま続投したいと思案)あれこれ動かし少々強めに持ち上げるチャレンジをすること3回目、「ガボッ!」と剥がれる感覚でポンプが外れます。「固着」とはまさにこれなのですが、オイルクーラーに配管が刺さっており、この根元からの「クーラント漏れ発生」や「ポンプ本体からのクーラント漏れ」がこの機体の「持病」らしいですし、このクワトロさんもこの部分からの漏れた痕跡がありましたので、構造上この部分は持ち上がらないと考えていましたが案の定、この部分がかなり大きく動くような仕様となっており、ポンプの結合部分の固着と相まって今回の外れない原因でありました。外れた瞬間は予習した動画での外し方とは全く異なっており「壊れた?」という錯覚が正解で本当に驚いてしましましたが、かなりダメージを追っている水回りの部品の扱いが少し理解できました。

 

※接続部分は錆て固着発生 左がオイルクーラー

※全体画像

※磨き完了!

※コグベルト(子ベルト/小さなベルト)06H121605E

 

フェーズ3.

かなり苦戦しましたが、新しいポンプを装着前に、結合部分の錆落とし&面取り作業を行います。この作業を怠るとガスケットに隙間が生まれ漏れが発生しますから時間をかけじっくり削りました。錆は完全に取り切れませんが、30分以上かけ面はフラットになりましたのでOKとしましょう!新旧ポンプの比較の画像はありませんが、元々装着していたものは純正品ではないようですが、「アルミ筐体」の品質も悪くない製品です。今回の症状は確定ではないとは言え、「ポンプの軸が高温で広がり、羽部分が空回りしクーラントが循環しない症状」が酷似しておりポンプの交換で症状は改善すると判断しておりますが、これもトライ&エラーの連続でスムースに作業が進みません...。ポンプが装着できることを確認し仮止めとし、時間も押したため本日の作業はここまでにしますが「バッテリー端子を外す」ということは本当に重要で「基本」であることを認識した次第です。※手袋をはめていたので感電はしませんでしたが、オルタネーターの12Vラインを工具でショートさせ「命の危険を感じるくらいのスパーク」が飛びました。皆さまも基本作業で安全第一にて作業下さいませ。

 

※左上から「子ベルトカバー」 スロットルボディ ウォーターポンプ

※手間でもバッテリー端子を外しましょう!

※作業再開 一晩経過後 新しいクーラント漏れはありません

※落としたボルト救出 スマホへは「OTG接続」しないとカメラは認識しません!

※割れたカプラー

※結線完了!

※綺麗になりました

 

フェーズ4.

足かけ3日目の作業です。まず初めに「バッテリーの端子」を外しました。このクワトロさんのバッテリーはラゲッジルームのスぺタイヤ下に配置されています。端子に腐食等も無く綺麗ですが、バッテリーのインジケータ部分から数滴液漏れ?は気のせいでしょうか。いよいよポンプ装着の本作業、付属の各部Oリングも交換、外した部品、ケーブル類の組み戻し、簡易フラッシング&動作検証を実施します。その前に落とした「ボルトの捜索」を行い無事発見、お初の「マイクロスコープ(スマホに映すタイプ)」でゴニョゴニョ行いましたが映像判断が意外と難しいです。更に、ポンプについている「クーラントの温度センサー」の接続端子が壊れたので同時に交換を実施いたしますが「おまけの作業が」付いてくるのは致し方ありません。組み上げも完了、クーラントも時間をかけ自然にエアが抜けるのを確認し、液面が下がらない状況を確認し、いよいよ火入れ式、一発目でエンジンがかからないのはECUがリセットされた影響だと思いますが、リザーバータンクのキャップ」は締めず、そのままアイドリングで「エア抜き実施」今まで聞こえない音が聞こえてくるというのは「ポンプの軸からの音が混じらなくなった?」かもしれません。ここでトラブル発生...水温計の針が振れません。これは参照させていただいた「You Tuber さん」が紹介していた「温度センサーの故障が多いので元々付いていた高品質のセンサー(OEM品)」に交換した方が後々のトラブル回避となる」といった内容なのですが、まさにドンピシャな症状であり、ヒーターからも強烈な温風が出ておりサーモスタットも開いているようなので一旦エンジンを停止、その後エンジン再始動で「エンジンマーク」がでたので不具合が発生していることが判明 漏れが無いかどうかの確認も含めアンダーカバーを装着し本日の作業は終了といたします。

 

※左:ポンプについてきた新しいセンサー 右:元々のセンサー

※スロットルボディ リザーバータンク装着前 綺麗にまとまりました

 

フェーズ5.

作業の前に、診断機でフォルトコードを吸い上げ、リセット作業を先に実施します。多数のフォルトコードがある中、該当する内容のフォルトコードの記載あり

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1 Fault Found:
2777 - Engine Coolant Temp. Sensor (G62) 
          P0117 00 [039] - Signal too Low

※簡易訳:クーラント温度センサーの信号が低い 

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上記の内容から今回の作業は「クーラントの温度センサー交換」で症状の改善となるかの確認です。その前に、アンダーカバーを外し、クーラント漏れの確認を実施、漏れた痕跡は無くドライな状況なのでポンプの交換作業は成功と判断が出来ます。

 

※交換前のセンサー装着部分

 

新しいウォータポンプはワンタッチでこのセンサーの脱着が可能であるブラケットでセンサーが固定されている仕様を確認しており、ポンプは既に装着されていますが、このセンサーはポンプを外さずに交換が出来ます。しかしクーラントをリザーバータンクが空になる程度まで抜く必要があり、クーラントを抜き、リザーバータンク、スロットルバルブ、ホース、各種コネクタ類、インマニのスタビライザーを外すとアクセスが可能となりますが、復習作業なので気が楽です。交換したセンサーのカプラーの接触不良も無く正常、Oリングも交換し元の正常動作していたセンサーを装着します。因みにセンサーの抵抗値を測ると新しい方のセンサーの抵抗値が高すぎましたからほぼ信号は「0」に近いと判断しましたので結果フォルトコードのに違いはありません。再組み戻し、その他フォルトコードも消去し、いざ始動!数分で水温計が上がり出しますので「センサー異常」で確定ですので、試運転に出動、水温計も90℃で固定されるようになり、オーバーヒート症状は解消、更にエア抜きを実施し作業は終了となりますが、気温が高いせいもあり「エアコンが効かない症状」が再発(G/Wの暑かった日に遭遇)です。原因は何となく把握しておりますので次回の作業といたしましょう!

 

Let's challenge !

See you Next !