いよいよ千葉でも雪が強く降ってまいりました。東京方面から西行の幹線道路・高速道路の「降雪による通行止め」となております。冬用タイヤ未装着の皆さまに於かれましては危険行為故、決して運転されませぬようお願いいたします。 一昨日の2/3が節分ということは「2/4」が立春となる2024年、そして今年はうるう年のようで、来年2025年の立春が一日早くなる2/3で前日の2/2が節分になるようです。お恥ずかしながらこの仕組みをあらためて理解したのですが、「豆まき」はもう10年以上行っておりません...。「豆まき」は「邪気を祓った後に、年齢の数だけ豆を食べて、1年間の幸せを祈ると言われており、幼少のときは「早く沢山豆を食べたい」などと考えていましたが、現在は多すぎてとても食べられそうにありません(笑)。

 

※ハブベアリング摘出前

 

本日も少しだけ元気に行ってみましょう!

 

今回のお題、「ソニカさんはハブベアリングから異音発生再来?はどうしたの?」ことソニカさんがスピードメーターで60km以上になるとロードノイズに混じった「ブ~ン」という音が聞こえるようになりました。購入時は既に「右リア」に症状があり車検取得の前整備として最初に交換実施、今回の箇所は不明、「フロントから?」とも思えますが、実際に検証してみないといけないのですが、車内で「音」を聞くとリアのハブベアリングでもフロントから?と思えるくらい特定するのが困難です。色々思案した結果「初めてのフロントハブベアリング交換」を実施することにいたした。

 

※DAC3564W-22C35(DAC3564W-18CS35の後継品だと思います/HB-D007)

 

フェーズ1.

ソニカさんはユニット(ASSY)交換ではない「ベアリング」を交換するタイプで、肝心な「ハブベアリング」は社外ですと国産でも2個で4,000円程度で入手可能と費用的にはリーズナブルと思いきや、本格的な工具類がないと修理は難しそうです。そこを知恵でカバー出来ないかの検証も含め作業開始、取り急ぎ、Koyo(旧 光洋精機/

現 JTEKC):型番DAC3564W-18CS35(DAC3564W-22CS35に変更されていました。)を手配、詳細な「データーシート」が入手できないため、現物を見て「交換治具の作成シュミレーション」を実施いたします。

 

※車両外側に装着する側 アウターレースとインナーレースは面一(つらいち)

 

※車両内側に装着する側 アウターレースとインナーレースは面一(つらいち)

 

フェーズ2.

調べてわかったことに「ベアリングの表記されている数字」にはサイズが使われているようで今回手配したベアリングの「3564」がベアリングの軸軽35mm 外径64mm、形状が大きく分けて「転がり軸受」と「滑り軸受」の2種類存在し、今回手配したベアリングを掘り下げると「ラジアル玉軸受」の中の「 ‎組合せアンギュラ玉軸受」であることが判明しましたが、文献読んで理解するのが少々時間がかかります。※工業製品は奥が深いです。手配翌日、ベアリングが到着し早速観察、アウターレース(ケース)の肉厚、インナーレース(ケース)の肉厚、そしてハブ挿入時の治具の当て方のための配置関係を調べます。これはベアリングの構造上、作業時治具がベアリングの軸球部分に圧入時の力が直接かかると簡単に破損してしまうこと、更に「交換時に破損させてしまった事例」の記事を多数拝見した結果に基づいた考察結果です。

 

※ハブナット取外し

 

※ハブナットのカシメを修正

 

フェーズ3.

現物を観察しベアリングの取り外し、装着治具(代用品)のイメージが出来ました。最低限必要なイメージした部材は以下になります。

  • M16以上のロングボルト ナット
  • 外径48mm程度の円形の金属プレート
  • 外径90mm/内径80㎜/長さ100mm程度の金属パイプ(ベアリング抜き用)
  • 外径64mm未満/厚さ3mm/長さ100mm程度の金属パイプ(ベアリング圧入用) 

部材の入手、価格のリサーチのため近所にあるホームセンター「ケーヨーD2」「ロイヤルホームセンター」「カインズホーム」3件ハシゴした結果、建築関係の足場関連の部材のコスパが一番良いということがわかりましたので、M16の300mmの両切り(ネジ)ボルト、ナット、金属のプレート、M16用の外径50㎜の大型ワッシャー2枚、小型ワッシャー2枚を購入、金属パイプの手配を実施するも、ホームセンターには金属の水道管の継手で近しい寸法の物はあるにはあるのですが5,000円弱と手が届かず、鉄、ステンレス類のパイプでも切り売りのサイトを発見したのですが、小ロットの加工賃、材料代、送料を入れると1,500円を超えてきます。塩ビのパイプの継手65Aのサイズが使えそうなのですが強度が恐らく足りないと思いますが物は試し、トライアル実施のために購入、総額で1,300円で部材が揃いました。

 

※中心の棒は車載工具のホイールナットレンチ

 

フェーズ4.

肝心な画像がありませんことご容赦下さい。

ハブの取り外しは「ハブプーラー」が必要なのでアストロプロダクツの製品を購入、本当はスライドハンマー形状が使いやすそうで良いのですが、これまた良いお値段なので今回は最低限の部材でチャレンジ、早速ソニカさんに馬をかけトライアル開始!

おっとその前に、ハブボルトを外さないといけません。アルミホイールにはセンターキャップが付いているので、ホイールを外し、スペアタイヤを装着、ボルトのカシメをタガネで持ち上げ(打ち込み)修正、早速外しますが、ビックトルクで締っており600mmのスピナーハンドルでもかなりの力が必要でした。因みにハブボルトは30mmです。

 

※ロアアームに引っ掛けてみました

 

フェーズ5.

いよいよ人生お初な「ハブベアリング交換」開始!おっとその前に「ドライブシャフト」を抜かなければいけません。押し込むと簡単に外れそうですが簡単には外れませんのでハブプーラーを装着しドライブシャフトの頭を押し込み難なくフリーになりましたので、ハブナックルから抜く作業が必要なので自分が行った手順を以下に記載いたします。

  1. ブレーキキャリパーを外し吊り下げる
  2. キャリパーサポート(プレート)を外す
  3. ブレーキローターを外す
  4. ABSセンサーを外す
  5. ショックからハブナックルを外す
  6. ハブプーラーを再度装着しドライブシャフトを限界まで押し込む
  7. ハブナックルを手前に引っ張りながらドライブシャフトを曲げ頑張って抜き邪魔にならないよう横にずらす
  8. ハブナックルを再度ショックに取付ボルトを軽く締めて、本番準備完了!※今回は「タイロッドエンド、ロアアームジョイント」は外さない作業です。
  9. スナップリングを外す(小型のプライヤーでも外せます)※忘れるとベアリングは外れません

試しにハブプーラーをハンマーで叩いてみましたが外れる気配がないので「長い鉄の棒をハブの穴に通し、そこを支えにハブプーラーのネジを押し込む作戦、今回は車載工具のホイールナットレンチをロアアームの穴に差し込むと良い感じでしたのでそのままプーラを締め込んだところ見事に抜けました(祝)。インナーレースごと外れてくるとの情報通り、しっかりとインナーレースが付いていました。どうやらこれをハブより抜くのが一番の強敵との事ですが、この段階では全く未知なる領域です。

 

※用意したボルトが長すぎて締めこむネジしろがなくなり、板でカサ上げです

 

※塩ビ管の破損を気にしながらでしたがミッションコンプリート

 

※まずは一勝

 

フェーズ6.

次にハブナックルに圧入されたハブベアリングを外す作業に着手します。塩ビ管を使用する前に最初に用意したボルトナットの使用感を試すため、裏側には50mmの大型ワッシャー1枚、表側は5mm厚の90mm角のプレート挟み、ナットを締め上げると、裏側のワッシャーが歪んだので更に1枚追加+小型のワッシャーで補強し、再チャレンジ怖いながらも締め上げると「ガコッ」と音がしたので「動いた」と判断が出来、心なしスパナが軽く回るようになり、ナックルの際までベアリングが抜けました。先に用意した「塩ビ管の継手TS65」はナックルより内径が1mm位大きく、しっかりと奥まで入らないので「カッター、やすり」で削り準備完了。再度ボルトナットを装着し、グリグリナットを回しますが、ボルトが長く抜け切りませんので4x4のカットした板でかさ上げ更にグリグリ締め上げ何とか「ハブベアリング」を抜くことが出来ました。正直かなりのテンションでボルトを回す必要がありM16のボルトでも少々心細い印象ですが、まずは一勝です。

 

作業は完了しておりますが、文章も長くなりましたので、次回Part2にてお届けいたします。

 

Let's challenge !

See you Next !