時々思い出したように 「NHK短歌」の本を買う。
内容は分かっているので 好きな記事だけ読むが 結構楽しめる。こだわりは無いつもりだが 好きな歌があると ノートに書き出すこともある。
今日は のんびり のんびり 土曜日をして・・・・
わすれては夢かとぞ思ふ思ひきや雪ふみわけて君を見むとは 在原業平「古今和歌集」
「ふと忘れては これは夢かと思います。かつて思ったでしょうか、かくも 雪深い山里であなた様に
お会いするとは」の意とある。場面は違うが この年になると 逆の立場で このような場面に立ち会
うことがある。深い悲しみの歌とあるが 会えた事に喜びもある。お互い嘆けるだけでも救われる。
くすの木の皮はがしつつ君を待つこの羞(やさ)しさも過ぎて思はむ 河野裕子 「森のように・・・
やさしには古語では恥かしいという意味もあるとのことです。羞の字をあて はじらいをあらわしてい
ると言う。過ぎてという所に どのくらいの時間の経過があるのでしょうか。この 羞の字でやさしと読
む所が やはり惹かれる。文語はやはり好い。
胡桃ほどの脳髄をともしひるまわが白猫に瞑想ありき 葛原妙子 「原牛」
猫の写真をよく見る。私も猫は大好き。いろいろな表情を見せてくれる猫に 胡桃ほどの脳髄があり
その小さな脳髄で瞑想をしているという。そんな顔を猫はする。どんな瞑想だろうか。うふふふ。
わが墓標数百本も佇ちてゐる杉の林に雪ふりはじむ 前 登志男「流転」
立つではなく 佇つである。墓標よりももっと作者自身の姿が浮かぶ。自分とかかわりの深い杉の林
だからかな。
三分の一ほど読んで 感想めいたこと 抜書きなどしている私 ちょっと かなり ずうずうしい。
まあいいか。今日は あけびの湯の常連として 昼風呂に浸かり・・・・・・・・土曜日しています。
車屋さんが ミニ胡蝶蘭を持って来てくれました。造花かと思ったら 本物です。
可愛らしいけど 大丈夫かな? 我が家の一員になりました。できるだけのことはしますね。