






2010.6月5日(日)埼玉県秩父市大滝十文字小屋に一泊しました。ストーブが焚かれその上に鍋がのっていて 暖かな山小屋の雰囲気でした。小屋の女将に一泊二食付きの料金7500円を支払い、与えられた部屋に行くと3段ベットが壁の両側に3列ありました。ゆったりのスペースのベットなので 思わずいいねえの感想を互いに言い合いました。9人の収容ということですが、これが単なる平面だったら隣の寝返りが気になったり、自分の寝息を気にしたりですが、女性にとっては大変ありがたいベッドでした。
小屋の明かりはランプと思い込み、各部屋にはランプがないと思い、消灯の8時30には既に全員知らない間に眠ってしまっていました。特に疲れていた私は かなり早く寝てしまい、一眠りして起きたら8時20分、真夜中のような静けさの小屋でした。トイレは外で、森の中、起きていたとき誰でもトイレに行くときは呼んでねと約束したり、あんな所までいけない、軒下でしてしまおうなどあれこれ話してあったので、友だちは11時頃呼び合って出かけていました。
次に目が覚めたのは6日の2時半、3時半。小部屋の小さな窓が唯一の明かりで 斉藤隆介の「モチモチの木」の絵本の世界に浸りました。「じい、しょんべん。」といっておじいさんを起こしたのは丁度こんな状況かと思い、電気のない世界の小窓に差し入る 静かな光の明かり、じいをおこさなければ便所にいけない童の心境を感じることが出来ました。
4時になると我慢ができなくなり、小屋の朝食の用意の音にまぎれて そっと外に出ました。日の出を待つ人、小屋の外でテント泊の人たちの食事の用意や山頂で日の出を見る人たちの静かな動き。小屋前の餌台には歩貨(ぼっか)の人が餌をおき、リスや小鳥がくるよと教えてくれました。
石楠花の向うに 雲海が広がっていました。石楠花と雲海と浅間山。なんと豪華なことか。餌台にはコガラが3,4匹きて上手に人がいても 掠めるように啄ばんで石楠花の小枝で一休みをしており 静かな日の出でした。
写真は夕食のものです。山小屋の食事としても、そうでなくても美味しい献立でした。ちなみに100円の甘酒が小屋の外で 蒔きストーブの上にかけられた鍋で温められ売られていました。前日には売り切れていて飲めず、2日目に いただきますになりました。
朝食5時から5時半。部屋にもどると 「あ、」スイッチがあって部屋には電気がついていました。夕べは暗くなっ
て部屋に入ったので てっきり明かりはランプと思い込み、小部屋にはないのだと思って、自然光で過ごしていたのです。嬉しい誤算でした。