日本人メジャーリーガーの成績低迷が与える影響
メジャーリーグもいよいよあと2カ月を残すだけとなった。
実に早いものだ。
気になるのは、ここ数年まで、各チームの浮上のキャスティングボードを握ってきた
日本人選手が今年ほど不振を極めた年はなかった、ということだ。
その一つの象徴がイチロー。
7月の月間打率は2割4分6厘と遂に3割を切った。イチローが月間打率で3割を切ったのは
08年の9月以来だ。
これがニュースになってしまうところが彼の凄さなのだが、シーズン前半に早々とマイナーにいった
岩村や松井稼頭央。投手に目を向けても、松坂、上原、五十嵐などなど、いまひとつピリッとしない。
いまだ経済不況のさなか、メジャーといえども景気のいい話が少ない。
当然、鳴り物入りで入ってきた日本人選手は、「助っ人」にならなければいけない。
しかし、うれしい悲鳴を上げるのは、マイナー契約でメジャーに定着した高橋尚のメッツぐらいではないか。
今後は、もっと厳しい目で費用対効果をみるようになるだろう。
だとしたら、日本球界からメジャーを目指す選手にとっては、かなり向い風になるはず。まあ、言いかえれば、
それが「バブル」なしの正当な評価とも言えるのだろうが・・・・
年俸面でも、日本に残った方が、安定する時代になるかもしれない。
あとは本人がどれだけのモチベーションで渡米したいか、どうかになるだろう。
日本人メジャーリーガーのプレーがニュースではなく、当たり前になった時代だからこそ、
彼らには、もっともっと日本のプレーヤーの素晴らしさを本場のファンに訴える活躍を期待したい。