アメリカに春の訪れを伝えるマスターズと石川遼 | 古内義明オフィシャルブログ「メジャー地獄耳」Powered by Ameba

アメリカに春の訪れを伝えるマスターズと石川遼


ゴルフの祭典・マスターズが日本時間の今朝、幕を閉じた。石川遼旋風で早朝からテレビにかじりついたファンも多かっただろう。

アメリカでは春の訪れを伝える最大のスポーツイベントの一つだ。開催されるオーガスタは、ジョージア州の田舎町。それがこのイベントのためだけに、1年で1度だけ世界中から集まるパトロン達で大混雑する。ホテルはどこも満室。住民が家を貸し、旅行に出かける。庭先のパーキングの収益が月収に匹敵する者もいるらしい。

さて、石川君だが、やはりまだ経験が足りなかった。随所にいいショットはあったが、上から見下ろすまでのゴルフができなかった。やはり一夜漬けで勝てるほどオーガスタは甘くない。まだ10代、これからに期待したい。

予選落ちした石川君に代わって、今田竜二には拍手だ。14歳で渡米して、名門ジョージア大学ゴルフ部だ。地元の大声援も勇気づけられたことだろう。フロリダ州のタンパで腕を磨いていたので、ヤンキースのキャンプ取材中、ラウンドしていると、「イマダを知ってるか?」と何度も声をかけられた。彼には高いポテンシャルを感じている。そして、片山晋吾は大健闘だろう。物怖じしないゴルフとキャラクターはアメリカ人にかなり受けていた。これからも是非継続して欲しい。

近年では、藍ちゃん、上田桃子など、日本でブレイクすると必ずUSAツアーに挑戦する流れだが、なぜか定着しない。やはり住居を構えて住むぐらいの気概がないと、世界では勝てないだろう。言葉や文化を理解できて始めて、プレーがついてくるように感じるからだ。
 
以前、小林浩美が、「アメリカの家でラジオをつけたまま過ごし、物まねで英語を覚えていった」と話していた。やはり言葉の壁を破らなければ、異国では対等には戦えないのだ。
 
世界レベルの大会を見るたびに思うのは、どれだけそこに溶け込んでいるのか。その意味で、石川君ができるだけ英語で会見に応じているのは非常に好感が持てた。
 
最後に、今日発売の週刊ポストの巻頭グラビアで、先週NY取材を敢行してきた「新ヤンキースタヂアム」を紹介してます!