気持ちを知られてしまった以上、
もう、
こうして会ってはくれないかも、知れない。
明日にはまた、
まさきはまさきの、
オレはオレの、
お互いに別々の日常に、戻ってしまうから。
そしたらまさきは、
もうココには、
戻って来ない可能性だって、ある。
だから、
今日はまさきに会える
最後の日になるかも、知れないんだ。
それを思わせるかのような、
まさきの、表情。
いつもの笑顔は影を潜めて、
今もまだ、
あの不安気に揺れ動く瞳は、何処か遠くを見てる。
ねえ、
まさき。
いまその瞳の奥で、
何を、……… 思ってる?
オレには、
それを訊く勇気は、どうしても、ない。
これ以上、
ごめん、なんて訊いてしまったら、
オレはもう、
立ち直る術が、ないんだ。
まさきの存在が、
今のオレを支えてくれてたから、
その支えをなくしたら、
オレは、
オレ、は
ジッ、と見つめてたら
いきなりまさきの視線がオレに戻ってくるから
切ないままの眼差しとぶつかって
拒絶されるのを、覚悟してたのに
『 手、…… 繋いで良い? 』
思いがけない言葉に、
耳を疑った。