一頻り抱き合ったのに、
その温もりをなかなか離すことが出来なくて、
身体はくっつけたままそっと頭だけ離すと、
見上げるように真っ直ぐ見つめてくる相葉くんに、
実はね、って
オレも打ち明けた。
相葉くんに一目惚れした、あの図書室でのこと、
その日から、ストーカーみたいに図書室で相葉くんをこっそり見てたこと、
ニノの出現に、
ふたりが付き合ってるんじゃないか、って勘違いして、
ニノと大野くんの事を知った時には、
相葉くんの片想いなんだ、って
今日までずっと思い込んでいたこと。
『 なんかホント、
色々、ごめんね。
ニノにも、悪いこと … した。
オレ、スゲー ニノに対してヤキモチ … 妬いてたし。 』
最後はあんまり聞かれたくなくてゴニョゴニョと口籠もってしまったけど、
話終わるまで
ジッと静かに聞いてくれてた相葉くんが、
くふふ、って笑った。
『 櫻井くん、僕のアピールに全く気付いてくれないから、
鈍感な人なんだな、って思ってたの。
でも、そんなに想ってくれてたのに全然気付かなかった僕も
大概、鈍感だよね。 』
似た者同士なのかな、って
楽しそうに笑う相葉くんにつられて、
オレも、
今まで張り詰めてた緊張の糸が解けて、
ようやく、笑えた。
相葉くんの、その柔らかな笑顔に
辛かったこの1年が、
なんだか報われたような気がして、
遠回りしたけど、
ようやく辿り着けたんだな、って
笑いながらも、クるものがあって ───
『 お互い、
言葉が、足りなかったよね。 』
『 …… ん、
鈍感同士なら尚更、言葉にしないといけなかったよね。
オレ、
今まで言えなかった分、
今日から ガンガン相葉くんに好き、って言うからね。 』
込み上げたものを相葉くんに悟られないよう
戯けたオレに、
『 ふふっ、
じゃあ僕もっ。
僕もいっぱい いーーっぱい、
大好き、って伝えるね。 』
さらに戯けて相葉くんが笑った。
やっぱり、
相葉くんには、笑顔がいちばん似合う。
約束は、
絶対、守るよ。
もう二度と、
哀しい涙は流させたりしないから、
ねえ、
相葉くん。
1年後のオレたちも、
こんな風に、笑っていようね。
もっともっと、幸せになっていようね。
まだまだ始まったばかりの
小さな恋の物語。
オレにとって
1年で、いちばん憂鬱だったバレンタインデーは、
1年で、いちばん大切な日へと、
今日、
相葉くんが上書きしてくれた。
終わり
オレも打ち明けた。
相葉くんに一目惚れした、あの図書室でのこと、
その日から、ストーカーみたいに図書室で相葉くんをこっそり見てたこと、
ニノの出現に、
ふたりが付き合ってるんじゃないか、って勘違いして、
ニノと大野くんの事を知った時には、
相葉くんの片想いなんだ、って
今日までずっと思い込んでいたこと。
『 なんかホント、
色々、ごめんね。
ニノにも、悪いこと … した。
オレ、スゲー ニノに対してヤキモチ … 妬いてたし。 』
最後はあんまり聞かれたくなくてゴニョゴニョと口籠もってしまったけど、
話終わるまで
ジッと静かに聞いてくれてた相葉くんが、
くふふ、って笑った。
『 櫻井くん、僕のアピールに全く気付いてくれないから、
鈍感な人なんだな、って思ってたの。
でも、そんなに想ってくれてたのに全然気付かなかった僕も
大概、鈍感だよね。 』
似た者同士なのかな、って
楽しそうに笑う相葉くんにつられて、
オレも、
今まで張り詰めてた緊張の糸が解けて、
ようやく、笑えた。
相葉くんの、その柔らかな笑顔に
辛かったこの1年が、
なんだか報われたような気がして、
遠回りしたけど、
ようやく辿り着けたんだな、って
笑いながらも、クるものがあって ───
『 お互い、
言葉が、足りなかったよね。 』
『 …… ん、
鈍感同士なら尚更、言葉にしないといけなかったよね。
オレ、
今まで言えなかった分、
今日から ガンガン相葉くんに好き、って言うからね。 』
込み上げたものを相葉くんに悟られないよう
戯けたオレに、
『 ふふっ、
じゃあ僕もっ。
僕もいっぱい いーーっぱい、
大好き、って伝えるね。 』
さらに戯けて相葉くんが笑った。
やっぱり、
相葉くんには、笑顔がいちばん似合う。
約束は、
絶対、守るよ。
もう二度と、
哀しい涙は流させたりしないから、
ねえ、
相葉くん。
1年後のオレたちも、
こんな風に、笑っていようね。
もっともっと、幸せになっていようね。
まだまだ始まったばかりの
小さな恋の物語。
オレにとって
1年で、いちばん憂鬱だったバレンタインデーは、
1年で、いちばん大切な日へと、
今日、
相葉くんが上書きしてくれた。
終わり