まあ経営者という立場上、
店が繁盛していくにつれて先ほど説明したような
多少の人間関係のトラブルに悩まされる機会も増えたが、
こういうトラブルにはこう対処しようという知恵やスキルも
そのつど磨かれていった。
経営をしていく上で一番大変なのはこのような人間関係の問題だが、
これもそのつどトラブルを体験することで自然と柔軟に対応、
そして解決できるようになっていくものだ。

 

その後、時は流れて1年。
さしこも24歳になり亜弥は22歳。そんな時に飲みに行った先で
「スカウトマン」を名乗る兄ちゃんと出会った。
そいつはスカウトの頭で嬢をスカウトして店に入店させたらいくらという
提案をしてきた。その頃店の資金は潤沢だったので
「俺がA級と思うの連れてきたら一人につき50万。そのかわり女のアフターを
必ず半年やれ」と条件を付けて契約。 A級どころかS級の嬢を一気に
6人連れてきやがった。スカウトすげぇ。 

 

俺の店はすぐに「ウルトラVIP会員」と言う制度を作って
その会員でしかその嬢達とは遊べないようにした。


 ウルトラVIP会員…名称はダサいがすべてがVIPになるようにした。 
・入会金30万 
・年会費12万 
・1プレイ60分50000円 
・3ヶ月に一度注文しないと自動的に会員より削除。 
・完全予約制・延長無し・最初から2時間で10万等は可能。 

 

特典 
・嬢の私生活を監視カメラで覗き放題 
・嬢が気分が乗っている時はライブチャットも可能 
・オリジナル会員ページで嬢と交流 
・時間内であれば、外での食事からデートまで可能 
・自宅でのプレイが困難な方は、高級ホテルのリザーブから
二人の移動までお手伝い。 

 

まぁそんな感じで結構無茶な設定にした。 
これが予想以上に大当たりした。うちの客層を見ていると
「風俗不慣れな人」から噂が噂を読んで「小金持ち」の割合が
30%ほどあった。なんで小金持かと言うと、本当の金持ちは
デリなんかで遊ばなくてももっといい遊び場があるからだ。 
お金は実際持ってる、予想で月収は60万は超えてるだろう、
独身やバツイチのオヤジが多い、接待に使われる等 
今までのデータベースからおそらくこの一見無茶に見える
VIP会員は成功すると思った。

この頃になると、
さしこはもう男性スタッフの間では女王の扱いになる。
初期の立ち上げメンバーでオーナーの女で今の店の礎を築いた女王。 
さしこもそれを鼻にかける事は無かったけど自覚と言うか認識はしていたと思う。
その日担当になった、入ったばかりのドライバーにご飯を施したり指導したり。
果ては頼んでいないのに「XXの客はこんな性癖やタイプだから次フリーなら
XXちゃんがいいと思う」等 

 

今にして思えば「自分も経営者の一員、だって私はオーナーの女」
だったんだと思う。まわりのその空気を感じさしこを持ち上げる。 
俺も仕事を終えて帰ってきたさしこを風呂で洗ってあげながら
「おまえのおかげでここまでこれたよ」と言い続けていた。
もちろんこれは実は亜弥にも同じ事やってるんだが。 

 

ここで先ほどの問題が発生する。
武蔵No1嬢こと盛り髪の西川綾子先生風の綾子ちゃん。 
やはりうちの店のカラーに合わないのか、順位的にはNo5くらいまで
落ちていた綾子ちゃん。うちの店は基本HP上のパネル指名が多いんだが
フリーのお客様の場合はその日出勤している女の子の容姿を伝えていたんだ。 
「細身ロリ顔色白のさしこちゃん、巨乳なのにスレンダーで
かわいらしい亜弥ちゃん、キャバ嬢のようなゴージャス美人の綾子ちゃん」
ってな具合に。 そうなると客層の関係か
綾子ちゃんがほとんどフリーでは入らないようになっていった。
清楚系求めてる客層で綾子ちゃんは正直浮いてた。 

 

「なんであの芋みたいな女が先に仕事行くのよ!」つって
綾子ちゃんは手が付けられないと担当するドライバーから俺に
毎日よく報告が上がってきていたw 
その都度、俺は綾子ちゃんと落ち合い、飯食ってなだめたりすかしたり時に
正論を吐いたり…とにかく手がかかって仕方が無かった。 
そしてもうひとつ問題があった。綾子ちゃんもまた
「この店の礎はあたしが築いた」と思っていた事だ。 

 

続く・・・

話は戻って、No1はそういった日々のゴタゴタが嫌で仕方が無い。
武蔵に進言するも「俺のやり方では無理」じゃあお前の店行かせろ!
お前の店ならいい。って話を勝手に決めて二人してやってきた。
正直、嬢の数は足りていたし武蔵の店のNo1はまさしくキャバ嬢のような
風貌でうちの店のカラーには合わないとも思ったが、バラエティに飛んだ
ラインナップにしたかったのと初期立ち上げの時に
武蔵、No1嬢共に支えてくれた仲間でもあったので快諾…
とまでは言わないがOKする事にした。 
この判断が後に大騒ぎの鍵になってしまった。 

 

その頃、うちの店は事務所を一つ借りて、
嬢の在籍=ドライバー数と言うのを徹底し、電話番も雇って
男性スタッフ側も固まり 俺のお仕事は、その日出勤している嬢やドライバーを
労う係へと移り変わっていた。 特にドライバーには嬢の情報を聞き出し
(彼氏と別れたとかさっきの客にプレゼントもらったとか…)それも
データベースに蓄積。 嬢には「おつかれさま!」と声を
「わざわざ」かけつけた感を醸し出し、好感度を上げる事に尽力していた。 

 

実は嬢の在籍=ドライバー数を徹底したのには訳があって、
さしこと亜弥の間を行ったり来たりするのを調整する為だった。 
さしこ・亜弥共には「私はオーナーのたった一人の女」と思い込んでもらうよう
仕向けた。もちろんドライバーはこちらの味方として動いてもらう。
これ以降は女性を軽視する話が増えてくるので嫌いな人はこの当たりで。 

 

これだけは先に書いておきたいけど、
俺は風俗って言う仕事を通じて「風俗嬢」を汚いとか思った事は無い。
と言うか無くなった。だから俺は「嬢」と読んだり書いたりするようにしてる。
経緯はさておきとして、基本的に断る事が出来ない押しに弱く
情が深い子が多いと今でも思ってる。そしてちょっと
常道じゃないほどの寂しがりやが多い。 

 

必要とされる環境が少なかったのかどうかはさておき、
裏切られるかもと思いながら信じようとしている子が俺のふれあった子は
多かった。で、そこにつけ込む俺のような悪い男が沢山居て、泣く女の子が
増える…。また俺はそれを確信を持ってやっていたので、
なおさら悪い事をしていたと思っている。仕事だからと言って女の子の心を
弄んでいたのは反省と万死に値する。真面目な話はココまでで
これからは当時糞野郎だったままの俺目線で書いて行きます。 

1年経ち店の状態は、
・HPは1日3000ビュー 
・受注は新規10本・リピート12本/日 
・嬢の在籍は7名 
・ドライバー5名 

 

当時のデリは嬢からすれば
「好きな時に出勤して好きなだけ稼いだら帰る」みたいな 
シフトとは無縁で自分の好きなようにでる形態にしていたお店が多い中
俺はがっちりシフトを組んだ。嬢は1日に2~3人に固定し、
シフトを組んでくれた嬢にはバック率で優遇を計った。 
当日思いつき出勤も認めてはいたが、バック率は低く設定し、
シフトを組んだ嬢から優先的にあえて仕事を回した。 
俺「XXちゃん、ちゃんとシッフと組んでくれたらもっと
お仕事回せるんだけどなぁ」等と言葉巧みにシフトを組む方へ誘導した。 
「そんな縛りがおおいのは嫌」で辞める子はどうせ長続きしないので
後も追わなかった。 

 

そんな中、とびきりの新人が現れた。
こちらが要望するでもなく黒髪で清楚系。まぁそういう系統を取るのは
半分俺の趣味だったけどニッチな中にもニーズが多かったのは確か。 
松浦亜弥ばりのかわいさで俺は絶対に他店に逃がしてはいかんと必死に
籠絡を目指した。俺は別にイケメンでもないし背が高い訳でもなかったが
コミュ能力と「オーナー」と言う肩書きのおかげで意外にすんなり
籠絡する事が出来た。さしこと亜弥と言う二大巨頭を手に入れた俺は
超有頂天。店も順調に回転するし問題も無く順風満帆に見えた。 

 

その頃、武蔵からレンタルしてたNo1が武蔵とセットで現れて
うちに移籍したいと申し出てきた。武蔵の店はさっきも書いたが
客層があまり良くなく、揉め事も多い店だった。 
揉め事の半分は本番させろ関係。嬢としてはもうそういった客が
めんどくさくてかなわない。
武蔵の店は40本/日ぐらい注文があったのでとにかく女の子が足りない。 
しかもその40本のほとんどが23時~2時に集客するので、
受注に対して圧倒的に女の子が足りない。


故に三流どころの女子も採用する。が、三流はリピートがないので
儲からない、ので本番で繋ぎ止める… 
なーんて事をやる子がいるもんだから「本番できる店なんだろ」と
言うふれこみで客注文してくる状態だった。 

もめごとの残りの半分は客の集中による取りこぼし。
まぁ、早い話が注文したピザが30分どころか3時間待っても
来ない訳だ。「今向かっています」「車がパンクしたみたいで」
「もうマンション前です!(実際は一つ前の客の所でプレイ中)」等 
色々とフロントが頑張って引っ張って引っ張ってやっていたが、
嬢が到着した時にはもうすでに客はご立腹状態。 
下半身じゃねーぞ。お怒りになられてるって事ね。


当然、嬢へのあたりもきつくなるので嬢が辛い。 
武蔵は「鳴った電話は全部受注する」タイプの経営だった。 
彼はそれを選択せざるを得ないのはピンクチラシの業者は多く、
常に新しいチラシ、
新しいお店と回転し続けないといけないビジネスモデルだった。 

俺が最初に電話回線4本引いたのも武蔵のアドバイス。 
1本の電話番号でとにかくチラシをくばる。そのチラシで受注が減ると、
新しい番号の新しいチラシでくばる。すると新店と勘違いして
客がかけてくる。それを4本の回線で繰り返し繰り返し…
やがてほとぼりがさめた頃に1回目の番号で再度新しいチラシで集客する…。 
「風俗の客なんて毎回違う女と遊びてーんだよ」が武蔵の口癖だった。 

で、俺はまずさしこを籠絡する事を考えた。
顔レベルは普通の上、スタイルは抜群。とりあえず逃がしたくないと思っていた。 
時間はたっぷりある、会話する事も多い、狭い空間で長時間居る状況で
それはさほど難しい事ではなかった。 
俺はさしこの改造計画を進める。髪を黒くし清楚系にしてHPにも写真を掲載した。
実はこの頃、風俗新聞にはもう掲載しておらず純粋に検索と
エロサイトリンクでたどり着く人が多かった。 

 

故に風俗慣れしていないけどちょっと遊ぶと言う俺程度の
「軽度の風俗経験者」がお客として多かった。武蔵の店はチラシで
やっているのもあり客層が実にさまざまで毎日なにがしか揉めていたけど
俺の店はそんな事がなかった。 
いわゆる上品な…世間一般のお客様ってのが多かった。 
風俗は、なんとなくイメージ的に茶髪のいわゆるキャバ嬢みたいな子が多く、 
ちょっとそこは好みじゃねーんだよなー。でピンクチラシとかの店で頼むのは
ちょっとなーみたいなお客様が多かった。
 
清楚系にジョブチェンジしたあとのさしこの快進撃はすごかった。
初回指名にリピートが半端無くあった。さしこは19時の出勤から3時までの間、
フルタイムで働く事になっていた。 
そうこうしているうちに今度は女の子の求人の電話が鳴るようになった。 
とにかく高級感と値段の高さのあるようなページに仕立て上げ
こまごま更新したのもあって
「風俗 求人」でyahooの2Pにあがる程まできていた。 
面接しては、常連のお客様に連絡。「新人入店しましたけどいかがですか??」 
女の子は面接即仕事の流れに感動し、お客様は新人をあてがわれて喜ぶ。 

 

この頃俺は顧客情報をデーターベースに溜め込んでいて 
番号通知で注文してきたお客様の名前や住所、ついた嬢の名前や日付まで
溜め込んで管理していた。 風俗とはいえ注文電話をかけると
「XX様ですね。いつもありがとうございます」で電話を取ると感動もしてくれる。 
ドライバーも面接に来るようになり武蔵の所からレンタルしなくても
大丈夫な環境までもって来る事が出来た。
このとき、開店から1年程になっていた。