その年のクリスマス。
俺は礼と一緒にいた。
俺には、相田さんという指導係がいる。
兎に角、熱血でクールな俺とは合わない事が多い。でも、面倒見の良さはピカイチである。よく、礼と付き合えと言われていた。俺は、恥ずかしくてひたすら否定していた。礼もおんなじ事を言われていたみたいだった。
そして、礼が『絶対にありえない』って言ってたと、みんなの前で笑い話にしていた。
そんな、相田さんの提案でクリスマスを四人で過ごす事になった。
ただ、この時の俺は礼の事が好きだと自分で気付いていなかった。
俺は、鈍感だった。そして、不器用だった。
何事もなく、クリスマスは終わっていた。
俺は、礼の言った『ありえない』という言葉が気になっていた。
何かに理由をつけて、自分が傷つかないように自分を守っていただけなのかもしれない。自分が傷つかないように、礼の事が好きだという事に、気付かないようにしていただけなのかもしない。
そんな、男が一人の女性を守れるのだろうか?