1年くらいかかってようやく読みました
ギュスターヴ・ル・ボンの群集心理
まぁ〜読みにくかった。書いてあることはいいことなのだが言い回しが難しく書いてあるので非常にもったいない。
現代人は非常に読みにくいと思う。
武士道を昔の訳で読んだときは一切読めなかったが、現代訳になった瞬間スイスイよめたのでこの本にも現代訳版があってほしかった。
内容は興味があったので苦労しながら読みました。
読み始めたきっかけはコロナでした。
コロナ感染の時の間、皆協力して自粛してましたが、自粛しすぎておかしいなと思うことが多々ありました。
その時に人は群れるとおかしくなるのかなと思いこの本を読み始めました。
結構いろいろな項目が書いてあるのですが、
何度も反芻してでてくるのは
「いくら博識な人でも、群集になると知識が働かなくなる」
ということである。
フランス革命などを例にだし、一般の人が私刑で人を処刑するのがまるで義務のような状態になってしまうそのような状況が群集になったことが原因であるといってました。
人一人だとそのような発想にはならないが、群れになることによって知能が低下し、通常では考えられないことを集団でしてしまうということらしい。
集団の中に博識な人がいても群集になってしまってはまるで無意味となるそうな。
主義とか政党とかがいずれ機能しなくなることにも言及してました。
「宗教は来世で約束を果たせばいいが、主義主張は現世で果たさないといけないので、途中でぼろがでて
群衆を最後まで導くことができなくなる」
なるほどね~という感じ。
あと民族によっても群衆の質がかわるということ。
著書ではラテン系は特に群衆になるとタチがわるいとのこと。
これは長年の民族としての成り立ちで種族に刻まれた本能みたいなものらしい。
最後に
「理想があれば群衆は団結しそれに向かい発展していくが、理想が達成されれば群衆は個人の寄り合いとなってしまう。
個人の寄り合いになったとき自分たちで統治することができず、国家に指導をゆだねるのだ」
みたいなことがかいてありました。
もうこれは戦後の日本の成長、バブル崩壊、現在を体現してますよね。
もう成熟しきっている為、国として何になりたいかというのがないので日本という群れの力がもうないのでしょうね。
改めて日本という国の発展に危機感をもちました。