階段の三段目に地雷があってそれを踏んでしまったのでとてもいたたまれない気持ちになった。思わぬフラストレーションに右手で心臓を押さえ足早にそこを去る。一寸先は闇。だから暗い空気を吸い込んで停めてあった自転車を蹴飛ばした。あくまで倒れないように。隣のバイクに迷惑かけないように。ああ小心者。そして帰り道すがら、このもやもやを自身で解決するにはとりあえず泣くしかないなと結論をだした。が、住宅街を抜けて大通りに出てしまい、電灯やら車のライトやらやたらとチカチカして独りセンチメンタル気分も興醒めした。疑問だけが残る。なんでこうなってしまったんだろう。日付をどこまで戻せばいいのかなあ。できればたったひとつのことで悩みたい。なのにここには複線が多すぎて、もはや全てが恨めしい。私はきっと頭の固い人間だからひとつの道理しか信じないだろう。柔軟に全部を受けいれられないだろう。だから今も考えれば考えるほど頭の血管が詰まってしまうんじゃないかっていうくらい答えが出ない。戻して戻して。私が昔、もっともっと世間を知っていれば良かった。もっともっと波乱万丈に生きていたら良かった。新品の画用紙に書き込んだ絵を白紙に返したい。不可能だってわかってるけど。今の自分の状態であの赤い看板を仰ぎ見ることに意味はない。なんで?なんで?なんで?どうしてここに居るんですか。意味がわからない。意義がわからない。そう思う自分に劣等感。とくにあの場所では疎外感。