ベランダで、スミレが種をつけています。
これは、普通の種ではありません。
閉鎖花という、受粉を行わない花が結実したものです。
スミレはとても、たくましい植物です。
花の盛りである4月を過ぎて気温が上がって来ても花を咲かせ続けますが、
それは紫色のかわいらしい花ではありません。
目立たない緑色で花弁が開いておらず、うつむき加減に咲きます。
スミレか咲かせる地味な閉鎖花。結実には昆虫や風の媒介を必要としません。
自分の花粉を使って自分の内部で行われる、自家受粉によるのです。
他の個体の遺伝子が混じらないので、弱体遺伝子が引き継がれる可能性はありますが、
確実に子孫を残せる、命を引き継ぐことに重点を置いた
弱い生き物の生き残るための策略なのです。
調べたところ、日本では閉鎖花は19種類の植物に見られるそうです。
ヒメハギ、ホトケノザ、タツナミソウ、フタリシズカ、等々。
これらの野草は、開放花と呼ばれる、風や昆虫など媒介者の力を借りて受粉をする仕組みも持っているけれど、
いざとなれば、自分だけで子孫を残すこともできるのです。
地球の自然は、ときに大きな変化を起こします。いつもベストの環境とは限りません。
そんなときに生き残るのは、こういう植物かもしれません。
人間ももしかしたら、自分だけで子供を産めるようになる・・・ちょっと考えてしまいますね。
どんな進化も可能である。
・・・という言葉がどこからともなくやってきました。
