「水」をテーマにした、9世紀のピアノ曲に着目しています。
なぜ19世紀の音楽なのか?ということを書こうとすると長くなるので、また別の機会にしますが、
なぜピアノ曲なのかというところは、わりと簡単です。
私自身がピアノをたしなむので、その分+αの理解があるからです。
ラヴェル、ドビュッシー、サティと取り上げてきましたが、
1810年生まれのショパンも、着目してみたいところです。
ワルシャワ公国に生まれ、パリで没した作曲家・ピアニストですが、
父親の祖国であるポーランドへの愛国心が、とても強かったことが知られています。
「ピアノの詩人」と称えられ、
繊細で美しい彼の曲は多くの人に愛され、
日本でもあらゆるところで演奏され、私たちの耳にも心地よく響いてきます。
水をテーマにしたショパンの曲は、
舟歌や「大洋」と呼ばれるエチュードなどいくつかあるのですが、
「水の精」をテーマにしたと言われている「バラード第3番 変イ長調」を持ってきました。
バラードというのはもともと歌曲で、
それをピアノ曲にしたのがショパンだと言われています。
民衆的小叙事詩、物語が織り込んであることが多く、
この「バラード3番」も、音楽で物語を表現しています。
若者が、湖のほとりで少女と恋に落ちるが、
水の妖精・オンディーヌにも、浮気心を起こして好きになってしまう。
オンディーヌを追い続け、捕まえたと思うのに、
なぜだか苦しい。
それは真実の愛ではないから苦しいのだけれど、
オンディーヌの色香にとりつかれた彼にはそれがわからない。
若者は、オンディーヌと居るのが現実なのか、わからなくなってくる。
どうして苦しいのか、
なぜ少女との約束を破りここまで来てしまったのか、
と突然不安が起こる。
それは真実の愛ではないからなのだけど。
・・・という物語を表したのが、このバラード3番です。
真実ではないものを追い続けているとき、
理由のわからない苦しみがあったり、
突然、不安が起こったりもします。
この「バラード3番」は、それほど詳しく知らなかったのですが、
今朝取り上げようと思って調べたら、
このような、物語性のある曲だと知ったので、
あまり脚色せず、そのまま載せることにします。
