お正月休みに、1日だけテレビをつけっぱなしにしてゴロゴロ過ごした日があったのですが、
「向田邦子新春ドラマシリーズ」をやっていて、ゆっくり見ることができました。
昭和前半のいち家庭のお正月に起こったあれこれのことを描いたドラマは、
玄関にたてた門松、鏡餅、母親が作るお節料理やお雑煮を囲んで、
皆で着物を着て「明けましておめでとうございます」と一礼してからいただくという、
実に昭和レトロで懐かしい内容でした。
よくよく考えてみると、私が小学生か中学生のころの実家もそうでした。
東京住まいなのに、いつも古きよき時代そのままのお正月を迎えていたのは、
たぶん祖父母が同居していたからだと思います。
昭和前半生まれの母は年末から大忙し、
近所のお米屋さんに注文したお餅が届いたら、硬くならないうちにカットする。
お節料理はすべて手作り。1月1日の朝はきちんと着物を着て、
かっぽう着にたすき掛けをして食卓を整え、
娘たちに着物を着せて、朝の9時には皆で「おめでとうございます」と、
食卓を囲むところまで持っていくのが、母の大切な役割でした。
それがすんだら、家族そろって写真を撮るのが恒例。
親戚の人がお年始の挨拶に訪ねてくることも多かったから、
きっと写真を撮ってもらっていたんだと思います。
でなければ、母がカメラを持たなくてはならず、写真には入れないですから。
お母さん、大変だっただろうなあ、なんてそのころの写真の引っ張り出して、
亡き母を思いだしていたら、発見してしまいました。
母がこのときに着ていたのは、私の手元にあるピンクの小紋だったということを。
赤ちゃんを抱っこして、上着を着ているのでわかりづらいですが、
襟のところにほんの少しのぞく着物は、まぎれもなくピンクの花柄です。
母の横で大きなリボンを頭のてっぺんにつけているのが、幼稚園時代の私。
なんとも懐かしいですね。古い写真はスキャンしてハードディスクに取り込んでおこうかな。
向田邦子新春ドラマシリーズのテーマ曲・「過ぎ去りし日々」。
ゆっくりしたピアノ演奏は、レトロで野暮ったくて、とても懐かしいです。

