紅葉の写真をもうひとつ。
ハナカイドウという、バラ科の樹木です。同じ公園内に、桜と並んで一本だけ植えられています。
春になると、桜よりほんの少しだけ先に白とピンクの入り混じったお花を咲かせます。
紅葉は桜の葉ほどあざやかに染まりませんが、ゆるくカールした独特な感じがあって、なかなかいいですね。
ハナカイドウは中国が原産ですが、
近縁種でノカイドウというのが、日本の固有種です。
ノカイドウは、日本最南端の高山地帯で、植物学者の注目を集める九州南部の霧島山にのみ存在します。
発見されたのは明治時代のことです。
えびの高原の長江川源流付近や日当たりの良い湿地に集中している「ノカイドウ自生地」は、
大正時代に天然記念物に指定されました。
貴重なノカイドウが自生する霧島山は、宮崎県と鹿児島県県境にある火山群の総称で、
有史以降も噴火を繰り返す活火山として、経過が見守られています。
最高峰の韓国岳と、霊峰高千穂峰も含まれる霧島山は、
古代においては天孫降臨説話の舞台とされています。
高千穂峰の山頂には、天孫降臨に際して逆さに突きたてたという天の逆鉾が立てられています。
さまざまな伝説や霧島の七不思議といわれる神秘現象のあるこの地について、
多くのことは伝説の中で語られるのみですが、
日本にとってたいへん大事な地として、人々の心の奥底に存在しながら、
今も活動を続けているのです。

