これは、同じ草原にいたショウリョウバッタで、恐らくオスです。
翅が短いのはちぎれているのではなく、脱皮直後のためです。
ショウリョウバッタを含むバッタ類は、幼虫と成虫はほぼ同じ姿をしていますが、
幼虫には翅がありません。
脱皮して大人になると、羽が生えてきます。
幼虫のころは長い後ろ足で跳ねることしかできなかったのに、
大人になったら翅が這えて、空を飛べるようになる。
大人になるということは彼らにとって、ドラマチックな夢の実現なのでしょう。
いよいよ大人になり、
空に舞い上がる瞬間を迎えた彼の心中は、希望で一杯かもしれません。
ショウリョウバッタは、漢字で表すと精霊飛蝗、
毎年お盆のころに姿を見せることから、この名が付きました。
精霊といえば、日本では八百万の神のことですから、ずいぶんと意味深い名前を付けられたものです。
縦に長いユニークな顔で飛ぶ姿を見て、古代の人たちは
「神が飛んでいる」と、崇めたのでしょうか。
