海沿いに向かって10分くらい歩くと、松川浦に出られます。
砂州により太平洋と隔てられた南北5 km・東西3 kmの南北に細長い入り江で、
風光明媚で日本百景のひとつに数えられています。
潮の満ち引きの影響を大きく受ける干潟や汽水沼を含むこの場所は、
去年の夏に訪れた時は満月・大潮で、
満潮時に行くと、海水がざぶざぶと音を立てて陸地に向かって流れ込むのを見ることができました。
今回は半月になるまであと2日の中潮、寝待月 (ねまちづき)と言われる時期です。
去年と同じ場所に、満潮時刻を狙って見に行きました。
海水の流れは穏やかで、汽水沼も水の動きが少なくとても静かでした。
いつも散策ポイントにしている、汽水沼に面している小高い山です。
「大森山」と呼ばれていて、遊歩道が整備されている、人が入れる山です。
杉や松の木、モミジやイチョウなど、おなじみの木々が茂っていますが、
奥多摩などの、陸地の奥にある山と違うところがいくつもあります。
それは、山のふもとはすぐ海だということから来ているのです。
この山には水の流れがありません。雨が降ると地面にしみ込んで、海へ流れて行ってしまいます。
周辺は、葦(ヨシ)がびっしり生えています。大森山は、ヨシの大群にぐるりと取り囲まれています。
・・・このような場所を歩き回っていてわかったのが、
この小高い山や干潟なども含めて、
海沿いは月や星・太陽の動きがよくわかる、
そして地球が天体であるということを、
五感で感じることのできる場所だということです。
陸地の奥深いところにある、清らかな水が流れる神聖な山とは違うのです。
うまく表現できませんが、こうやって年に何回か通うようになってから、
海辺と山の違いが何となく分かったような気がしています。
去年は大潮でしか感じられないことを感じましたが、
今回は中潮の時期にしかわからないようなことを、知ることができたと思います。
出発前夜、月がとても赤かったのが印象に残っています。
海辺は「月の視線」を強く感じる場所なのです。



