8月も半ば過ぎ、暑さの中で夏型のチョウがきれいです。
お写真はアオスジアゲハ。都会にもたくさんいるチョウです。
青いすじもようの翅でスイスイと高速に飛び回る姿は、
この夏、とても美しく見えます。
幼虫はクスノキの葉を食します。一度育ててみたいと思っていましたが
近所にあるクスノキは全て大木なので、手の届く範囲では見つからないだろうとあきらめていました。
ところが週の初めに、たまたまそばを通ったお宅の生け垣にクスノキの若木が使われていて、
葉の上に、大きめの幼虫を発見しました。
こっそりと枝ごと切り取って持ち帰り、飼育ケースに入れました。
ある程度まで育った幼虫は、とてもたくさんの葉を食べます。
いつ見ても忙しそうに「ガリガリ」と音を立てて食べていて、
朝に入れてあげた枝が夕方には丸坊主になっているので、夜にまた新しいのを入れてあげなくてはなりません。
この食欲が、羽化した時のあの美しい翅をつくるのかもしれないと思うと、
少しでもおなかをすかせるのがかわいそうで、
毎日おいしそうな葉をたっぷりつけた枝を入れてあげていました。
ところが、困ったことになりました。今日から3泊4日で福島に帰省するのです。
ひたすら食べ続ける幼虫を3日間もほったらかしにしたら、飢え死にしてしまうかもしれません。
私にとっては頭をかかえてしまうような大問題です。
せっかく手に入れたあこがれのアオスジアゲハの幼虫を、
もといた場所に、放してあげるしかないのでしょうか?
「帰省に連れて行く」という選択肢もあります。
飼育ケースごと荷物と一緒に入れて、つれていってしまえば・・・
それも問題があります。福島の被災者住宅で私たちの帰りを待ってくれている義母は虫が大嫌いだし、
・・・だいたいむこうで餌となるようなクスノキをみつけられるかどうかも、わかりません。
この大問題を抱えたまま夜が明けて、とうとう帰省の日が来てしまいました。
昼過ぎには出発しなければなりません。
「しかたない、あきらめるか」
と、飼育ケースを除くと、様子がいつもと違います。
葉を食べる「ガリガリ」という音が聞こえてきません。
よく見ると、前蛹(サナギになる前)になっていました。
タイミングのよさに、拍手をしてあげたくなりました。
帰ってきてからしばらくしたら、あの美しい翅をつけたアオスジアゲハの姿が見れると思うと、
幸せで一杯、嬉しさが止まりません。
福島に帰ったら昆虫嫌いの義母に、この気持ちを教えてあげたいと思うのですが、、
伝わるでしょうか。

