寒さが少しやわらいだ先日、近所の神社に行ってきました。
ほとんどの木が葉を落として冬の姿になっていましたが、
青々とした葉をつけている姿がありました。
楠の木(クスノキ)です。
この神社で一番大きく、御神木として大切にされている樹木です。
樹木には冬になると葉を落としてしまう落葉樹と、変わらずに葉をつけている常緑樹がありますが、
クスノキは常緑樹なので、冬のあいだも変わることなく青々と葉を茂らせています。
丈夫で長寿なので巨木になるものが多く、
天然記念物に指定されているものも、クスノキの中には多くあります。
枝を横に広げる広葉樹でもあるクスノキの下は、
あまりにも大きくて広い範囲の木陰ができるので、
木ではなく「森」と呼ばれることもあるそうです。
1988年に公開された、スタジオジブリのアニメ映画「となりのトトロ」では、
トトロの住んでいる大きな木がクスノキです。
木目が美しく加工しやくて傷みにくいので、昔から神社や船を作る重要な木として人間の生活にも溶け込んできました。
「船は鳥のように速く走り、岩のように堅固な船」ができるそうです。
他にも薬効のある香りなど、取りあげているとキリがありません。
「クスノキ」の語源はいくつかあり、
神秘的な木を意味する「奇しき木」が転化して「クスノキ」になったという説もあります。
「薬の木」という説や、薫木(薫る木)から転じたとも言われているなど、
さまざまな部分で優れた御神木として、圧倒的な存在感を誇っているクスノキ。
近所の神社は小高い山のようになところにあり、
冬になっても葉を茂らせている姿は、周囲の住宅やマンションからとてもよく見えます。
自分が住んでいるこの町全体が、御神木・クスノキの木陰が作る鎮守の森(神が鎮座する森)であったのです。
