5月から始めて保留のようになっていた「多摩川」の記事が途中であることは、夏の間じゅうずっと頭の片隅にあり、
暑さのあいまに行ってこようという気持ちを人知れず持っていたが、
一昨日、行ってくることができた。
周囲に山が見下ろす多摩川上流は、鬱蒼とした森林に囲まれている。
流れがたいへん速い。
広い河原は無料のキャンプ場だけれど、夏休みも終わりに近づいているせいか人が少なくて静かで、
お天気もよく、半日間、多摩川を存分に味わうことができたのは幸運だった。
今回訪れたのは、河口からおおよそ60キロ地点。
赤丸が撮影地点だ。JR青梅線の青梅駅から歩いて20分くらいで、河原に出ることができた。
手ごろな場所を探して川に入ると、意外なほど水が冷たい。
台風が近くにある日だったけれど、風もなく空が青い。
暑くて仕方ないくらい日差しがきついのに、川の水には影響しないようだ。
1時間くらい、カメラをかかえたまま膝まで水に浸かって過ごしてしまった。
この「大人の川遊び」の魔性のような魅力に、私は取りつかれている。
周囲の人から見たら「この人川の中で突っ立って何やってんだろう?」と思うに違いないけれど、
水の流れと冷たさを感じながら立っていると飽きることがなく、あっという間に時間が過ぎてしまう。
ゴツゴツとした岩場でしぶきをあげている流れはエキサイティングだし、
平らな礫地(小石の川床)でなめらかに流れている場所では、
自分も川の流れの一部になって流れているような、一体感が味わえるのである。
川は中心に行くほど深くなっている。もう2,3歩進めば、肩まで水に浸かってしまう。
海もそうだと思うけれど、プールなどの人工の水場では味わえない魅力がある。
憑りつかれたように夢中になってしまうのは、
この先は未知の領域だ、何が起こるかわからないのだという感覚と、隣り合わせだからだと思う。
大自然は恵みだけれど、脅威でもある。
いつもいつも次の瞬間は何があるかわからない、未知の世界が待っているのだ。
そんな環境の中でたくましく生きていくように、人間はできている。






