好きな昆虫は?と聞かれたら、迷わず「カマキリ」と答えます。
私の昆虫歴は、これなくしては語れません。本当にたくさんのカマキリを飼ったり観察したりしてきました。
カマキリは、生餌しか食べません。要するに肉食ですが、昆虫や爬虫類のような小さな生き物の中ではそうめずらしいことではありません。
観察をかさねて知ったのですが、彼らは共食いをします。動くものを餌と認識するので、自分と同じ姿であっても本能的に捕食してしまうようです。
このことについて調べていて驚かされたのですが、カマキリのある種類は交尾中にも共食いをすることがあるそうです。
交尾に夢中のオスを、メスが頭からかじって食べるのです。「食べられたことが刺激となって交尾が成功する」という説もあるようで、これも自然の法則かもしれませんが、われわれ人間にとってはなんとも理解しがたいところです。
オスも喜んでメスの餌になるというわけではないようで、ちゃんと逃げたり抵抗したりするそうです。でも、体の大きいメスにかなわず餌食となってしまう・・・
オスにとって交尾はメスに食べられてしまう可能性を伴う行為で、できる限り身の安全を図りつつメスに近づき、交尾が成功したら直ちに逃げられる体制で、ということのようです。
もしかしたら食べられてしまうかもしれない・・・でも、それでも、どうしても、交尾をしたいオス・・・このあたりは人間にも理解できますね。
オス・メス共に交尾を終えて子孫を残すことに成功すれば、やがて寿命はつきてしまいます。なので交尾の最中にメスの餌食となったところで、オスは寿命がほんのわずか短くなっただけです。
それならこれから産卵するメスに食べてもらって栄養分になるのもわるくありません。自ら卵の一部になることができる(かもしれない)カマキリのオス・・・
自然の法則・生態系維持には役立っているのかもしれませんが、私たち人間は「愛はないの?」と思ってしまいますよね。
交尾が終わるとメスがオスを食べるというのは、他に何とかいう魚類もそうだという話を聞いたことがあります。小さな生き物たちにとっては、とりたてて騒ぎたてることではないのかもしれません。
ですがそういうことをどうしても疑問に思ってしまうのが、人間です。交尾は愛のおこない、新しい生命に宿る魂を呼び込む神聖な儀式・・・・
そこには、男女(あるいはオスとメス)の愛は絶対に存在するはず。肉体的・本能的なものを、愛は上回っているのだ、と私も思うのですが。
。。。気がつけば、あれこれと考えている私をもう一人の自分である超客観的視点が、一ミリも揺れ動くことなく傍観しています。生き物すべてに愛はあるのでしょうか?人間と昆虫では、どう違うのでしょう?
カマキリの交尾から飛躍して、愛について語ってしまったのでした。
昆虫について3記事も書いていましたが、ここまでとさせていただきます。
