雨と見張り員。 | 〇〇。例えば韓国 はどうなっているのか?( ̄▽  ̄ )

雨と見張り員。

さて、看板に偽りが出てきた感が拭えない今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

今回もまたまた先般のイージスの件について、言いたいことが出てきたので書いてみたいと思います。

護衛艦のウイングに立ち、雨の降る中、私はよく自分にこう言い聞かせながら見張っていました。


「事故があったときの言い訳のためだけに、俺は雨の中ここに立っているのが仕事」

なんだと。

考えても見てください。極端な例えですが

シャワーを顔面に浴びながら、前が見えますか?!
 
例え小雨でも、ウイングに設置してある双眼鏡のレンズに水滴がつき、ほぼ使い物にならなくなりウイングに立つ意味が著しく半減します。

窓越しに外を見るほうが、容易なのは明白だと思うのですが、どうですか?

今回の件については、これとてなんら言い訳になるようなものではない、というのはいうまでもありません。

案の定、世間では「雨が降ったくらいで持ち場を離れるな」といった内容の批判が起きているようですが。

ちなみに一般の船舶(貨物船等々)には、見張り員という配置はとっくの昔に存在しません。舵輪を握ってるやつが見ながら避ければ良いわけですから、人件費の無駄というものです。

ただ、戦争をするための船はそうは簡単にいきません。人間ほど有用な「多目的汎用アッセンブリー」はありませんから。死んで減るとか、自慢の機械が破損して使えない等々を計算に入れていないと事に望めませんし。

ここで問題としたいこと(見張りが所定の配置場所ではなかった)は、見張りを中に入れるという行為を「雨が降って大変そうだから」というお門違いの温情でのみ判断されるということ。

もう一度書きます。

「シャワーを顔面に浴びながら、前が見えるのか!!」



「中のほうが見張りしやすいから中に入れ」という考えの者は、幹部、海曹、海士問わず会ったことがありません。みながみな、「早く中(艦橋)に入れる身分になれ(る)」という、ある種の修行苦行としかとらえていないフシすらある始末で、若かりし頃、「(雨がつらいとかじゃねーのによ、わかっとらんよなぁ)」と訝しく思っていました。艦橋内の配置になった頃に、雨が激しく降りつける時などに、当直士官に聞こえるような声で外の見張り員に対して

「雨ふってろくに前がみえんやろうけど、双眼鏡もずぶ濡れで見張りもままならんけど、・・・窓越しのほうが外が見やすいのは当たり前やけど・・・・」

という、取って付けたようなアピールをしたりしていましたが、その私の行為にしても「雨がつらいから、見張りを中に入れるための体のいい言い訳」と思われていたことでしょう。

殆どの者が「ウイング見張りは、若いうちの苦労」としか思ってませんから。



こんなことにすら、気がつかないからぶつかるんだよ。馬鹿が。

以上、元見張り員からの愚痴でした。