自分でも、声が震えてるのが分かる。
まともに顔が見られない。
けど。
これが最後なら。
今度はちゃんと顔を上げて言う。
「行かないで」
永遠に続くような気がする沈黙。
「なんで?」
困った顔してる。
「なんで今言うねん…決心、鈍るやん…」
(?)
「なぁ、俺のこと、どう思ってたん?」
言おうと思うけど、声がうまく出ない。
前に立ってまっすぐに見つめてくる。
「俺、もう行ってまうねんで?」
だめだ、涙出そう。
精一杯を、振り絞る。
「一緒に、いたい」
直後、ぎゅっ、と、包み込まれた。
「俺も…」
その温もりをもっと感じたくて、両腕で抱き締め返すと、私を包むその腕にまた力が加わる。
どちらからともなくそっと体を離すと、自然と笑みが溢れる。
離れられず、寄り添って、歩き出す。
もう、良いよね?