Y子さんに導かれるまま、どこをどう行ったのか分からないけれど、
スーパーマーケット「エッセルンガ」に到着。
ここでお土産を調達するつもりだ。
中は普通にスーパーだ。
イオンの食料品売り場とかそんな感じかな。
でも見たことない食材がいっぱいある。
キャベツとかでも日本のものとはちょっと違うのね。
Y子さんも食料品をここで買うことが多いらしい。
この日もいくつか野菜をみつくろっていた。
さあ、おみやげ。
まず職場の大人数向けのお菓子。
配りやすいように個包装のものがいいわいな。
ということで30個入りビスケットをまずひとつ。
あとは個人用に、パスタを8袋。
最初に、有名でおいしいというパスタを紹介してもらったが、
結構大きい箱入りなのでそれは断念する。
かさばるもんなあ。
ということでママーみたいな袋に入っててオサレーなパッケージのものにする。
これなら日本でも見たことないし。
いっしょにくるはずだったMは男の一人暮らしで、
パスタなんかまず茹でないだろうから、
そういう輩向けへのお土産として、リゾットのレトルトを4袋ばかし購入。
メーカーはクノールだって。
クノールなら間違いなかろう。
Y子さんはこのリゾットのエビときのこ味が美味しいといっていたが、それは売り切れだった。
ざんねん。。
そろそろ頭の中のスーツケースプランも満タンな感じ。
あ、ワイン欲しい。
小さめボトルで2本ほど買って帰ろう。
ワインのことはよくわからんけど、てっぺんに紙ラベルが貼ってあるのが良いらしいので、
いわれるがかままのそれにした。
あと、パルマの生ハムも美味しいんだってさ。
それってどうなの。生ハム。
でもかさ張らないし、いいアイデアではあるな。
そんなこんなでこれ以上スーツケースに詰め込めませんというところでレジにいく。
これは袋要るな。
ってんで、レジの側にある紙袋もお買い上げ。
しめて30ユーロ強。
うわあスーパーで五千円使っちゃった。
重い紙袋を抱え、エッセルンガを出た。
これで思い残すことはもうないですわい。
あとはイタリア最後の晩餐ですな。
予約してあるトラットリアがここからひと駅位ということで、歩いていくか交通手段使うか。
そんな選択になった。
Y子さんは僕の荷物が重いのを心配してくれたが、
ここまで来たら何でも良いや。
Y子さんさえしんどくなければ歩きましょうか。ということで徒歩で向かうことになった。
それにしても今日もたいがい歩いてるよ。
僕は昔から歩くの好きだし、これくらいは何とかって感じだけど、
女性にはしんどかったんじゃなかろうか。昼からとはいえ、一日中歩き回るのは。
気を使ってなのかどうなのか、Y子さんも歩くのが好きだって言ってくれた。
そか、それならいちおう安心した。
地図で見ればひと駅だが、そこは方向音痴2人のやること。
ここかなー、あれ、違うなーってのを繰り返す羽目になる。
なにが疲れるって、このグダグダ感と、同じ道をまた引き返す時がしんどいんだわね。
しかもY子さん、予約取れてるかどうかも分からないと言う。
そのお店、普段全く予約が取れないくらい人気で、
今回初めて予約が取れて行くのだと。
で、その予約取ったとき、予約者の名前(Y子)を告げたら、
「おおー、Y子、OK、OK!」
てな感じで話が進んだらしい。
はじめて行くのに。
その常連相手的な対応がとっても怪しいと。
確かに。
まあでも、仮にむこうが別人と勘違いしてても、
同じ日本人なら成りすましていけるんじゃない?
あらーひさしぶりー。また来たわよー。みたいな。
そんなてきとーなことを言いながら、
日も沈んだミラノの下町をうろうろすること小一時間。
ちょうど予約した時間に店に到着。
なんというベストタイミング。
そのトラットリアに入ると、すぐにボナセーラとあちこちから声がかかる。
一昨日行ったリストランテとは違い、こっちはほのぼのとした雰囲気だ。
店内は確かに人でいっぱいだった。
空いたテーブルにもリザベーションの札が。
そして、やけに陽気なおばちゃんが出てきて店の奥のテーブルに案内してくれた。
とちゅうで大皿に載った料理の前を通ると、これが今日の前菜だと説明し始める。
言ってることは基本的に良くわからないが、とにかくしゃべりたくてしょうがないみたいだ。
Y子さんがイタリア語が使えるとわかるとますます話のテンションがあがって、
メニューも持ってこずに、おすすめ料理をまくしたてる。
しゃべるのが早すぎて、Y子さんもあんまり聞き取れないみたいだ。
とにかくメニューを持ってきてと頼むと、おばちゃんは不服そーに下がっていった。
いやあいきなりおなかいっぱいの店だな。
一息つくと、持って来たメニューをもとに料理を選ぶ。
ここはサルディーナ料理を出すお店で、
なんでも、とあるロブスターの料理が有名らしい。
じゃあそれにしましょか。
それと、例の前菜盛り合わせと、パスタとリゾットをそれぞれで。
あと、白ワイン。中間あたりの価格のものにする。
前菜が出てくると、もれなくおばちゃんもついてきた。
なぜか自己紹介をする。
あ、でも ソーノ エス ってイタリア語であいさつをしたのははじめてかも。
日本人もけっこうくるお店らしい。
駐在員とか。
そういう人たちは、お金使いそうだ。それで日本人に親切なのかなあ。
あらためて料理に箸、いやフォークをつける。
前菜はもちろんそれなりに旨かったんだが、
なによりも海の幸パスタが最高だ。
こんなうまいパスタ初めて食べた。アサリとか入ってるんだけど一つ一つが大きくてジューシー。
そのエキスたっぷりのソースがモチモチした麺にからんで、、
いいですなあ。
隣のテーブルでは20人くらいのパーティー?が始まった。
こっちではしょっちゅうこういうパーティー的なことをやるんだって。
日本でいうところの飲み会ってやつですかいな。
でも会社とかそういう枠じゃなくて、家族とか友達同士とかで頻繁に集まるのが特徴的だそうな。
確かに楽しそうだ。
バカ話で盛り上がってる感じが。
そんな雰囲気もあわせて、この店いいな。
でっかいパンをちぎりちぎり食べて、おなかも落ち着いてきた頃、
例のロブスター料理が来た。
見るからにロブスター一匹がぶつ切りになって入った、パエリアっぽいものが出てきた。
これはまた豪快な。
テーブルを覆い隠しそうなくらい大きな皿だ。
これ2人分?食えるかいなこんなもん。
とにかくぶつぎりエビを口いっぱいにほおばって、ぷりぷり感を楽しんで、
ワインで流し込む。
幸せ。
死んでもいいと思った。
Y子さんもそう思ってるだろう。顔に書いてある。
てか言ってるし。
しあわせ~って。
この人がいなかったら、こんなとこで食事できずに、
あいかわらずカッタいパニーニとかかじってるんだなあと思うとぞっとした。
ありがとう。
ワイン一本空けてほろ酔い気分の所に、グラッパと、チーズが出てきた。
チーズは、あのそのままの姿から、好きなだけスプーンでほじって食べてくださいシステムだ。
パンも、でかいフランスパンぽいものを好きにちぎって食べろって感じだったし。
見るものすべてが新鮮だ。
とにかく、満腹気分を味わい、
しばらくまったりしたそのあとはお会計。
2人で80ユーロ。
あれだけ飲み食いしてそんなもんか。
トラットリアは多少良心的お値段ですな。
ここは僕が支払った。
Y子さんも払うといって引かなかったが、ここはひとつ感謝の気持ちとして。
僕にできることってこれっくらいしかないんだもの。
もちろんおごったから今までしてもらったことがチャラになるって訳ではないんだけどね。
こんどY子さんが日本に帰ってくる時は、紹介してくれたお姉さんも一緒に焼肉を食べに行きましょ、
そん時におごってください。
てことでおさめて貰った。
おばちゃんにも、店員さんたちにもグラッツェと言い残し、店を出る。
「私達どっちからきたっけ?」
やっぱり最後まで迷ってしまうのね。
気分良くふらふらしながら地下鉄の駅に到着。
あしたマルペンサ空港から帰るという話で、空港行きのバスチケットがあるから1枚くれるという。
いやいやそこまでお世話になれないし、切符買うのも含めて旅の醍醐味ですわ。
などとわけのわからないことを言っていたら、Y子さんが降りる駅に到着。
また連絡することを約束して、降りていく姿を見送った。
どこの馬の骨とも分からない初対面の輩をつれて、
ミラノをいろいろと案内してくれたY子さんと彼氏さんに感謝。
ホテルに着いた時には23時をまわっていた。
明日は帰国日。
それでも疲れていたのか、感慨にふけるまもなく眠りについた。