おなかを満たして再び展示会探訪。


この時点で足は棒になってたけど、それも気にならない。



「Design」エリアの見残しがあったので、そこへ行く。




インテリアのトータルコーディネートが増えてきた。


こういう遊び心は嫌いじゃない。でも現実的にはどうかな。



ピンクなんだけど、シックな雰囲気もかもしだす。



小鳥が小窓から顔を出す時計。針が枝になってる。


ここの商品デザインが一番ヒット。


ナチュラル、ミニマム、ユーモア、これが揃ってる。


控えめなんだけど、どうだ!っていう自信も感じられる逸品達です。




すっとばしてきた「Classic」エリアへ。


3番の建物に足を踏みいれると、路地に立ち並ぶお店のようにブースが並んでいる。


ブース内は高級そうなアイテムばかりで、はっきり言って、入りずらい。


結局外から眺めるだけになってしまった。


ここは人も少なく、歩くのは年配のお金持ちそうな人ばかり。


僕は明らかに場違いな存在だった。


イタリアではお店に入っても、すぐ何が欲しいのか聞かれるし、


やはり、ここでは目的も無くぶらぶらするなんて習慣はないんだろうか。



イメージどおりのクラシック。値段なんて想像したくも無い。



1番の建物に移ると、すこしカジュアルになってきてほっとした。



外壁がディスプレーになっている変わったブース。



トラディショナルな要素もありつつ現代的なスタイル。

こういうのにちょっと憧れる。




お姫様なスタイルも健在。

日本だとこういうのは敬遠されがちなのかもしれないけど、


ここのエリアの盛り上がりを見ていると、まだまだ人気なのかなという印象。


実際、商談コーナーみたいなところではお得意様らしき人がゆったりと商品の説明を受けている。


きっと本当にこのスタイルを愛してるんだろう。


日本で目にするとうそ臭く見えるものが、ここでは本来の輝きを取り戻したかのように感じられた。




シマウマの屏風。これはうそ臭い。

やはり他人の文化は簡単には真似できないのだね。




次は「Ufficio」エリアへ。オフィスってことかな。



打って変わってなかなかモダーンな風景に。



ハーマンミラーもある。

こんな職場、ほんとにあるの?





ここで、6時をまわって閉館まで時間もなくなってきたので、


いったん外に出て、サローネサテリテに行ってみる。



サテリテと、FTKの入り口。ここは入場無料。


サテリテは若いデザイナーの実験的作品が展示されている。


で、中では写真撮影おことわりのところが多かった。



メイン会場でも、写真撮らないでって言ってくるブースもあったけど、


写真撮られたらまずいことでもあんのか?


デザインを盗用されたくないなら、展示会に出品する時点で意匠出願とかしとくでしょ。


日本なら最悪「意匠の新規性の喪失の例外」の利用もできるけど、イタリアはどうなんだろ。




というわけで、軽くイタリアの意匠法を調べてみる。


無審査、


新規性判断の基準は内外国公知、内外国刊行物より、


権利期間は出願から5年ごとに更新して25年まで。



また、欧州共同体意匠制度というものがあって、


それを利用すればEU加盟国内に一括で権利を取得できるらしい。



欧州共同体意匠制度には2種類あって、


1.登録手続きを必要としない意匠(権利保護の範囲が狭い、期間も3年のみ。出願費用不要。)


2.登録手続きに基づく意匠(最大25年間、当該意匠の独占的使用が可。こちらが一般的。)


みたいな。



はあ、こんなことになってるのか。少々ややこしや。


でも、欧州共同体意匠では、ちゃんと新規性喪失の例外規定がある。


しかも開示から12ヵ月までOKって、どんだけ余裕あんねん。



意匠制度の利用状況はどんなんだろ。


そこまではわからなんだけど、デザイン先進国イタリア、しっかり活用してるんだとは思うんだけど。





それはさておき、サテリテのなかはさながら卒業制作発表の雰囲気。


宙に浮くベッドとか。




カラフルなモビール。切り絵のような手法。



パズルのようなカーぺット。



日本人の出品者も結構多そうだ。



ブースにちゃんと作った人がいるって雰囲気、なんかこそばゆい。


もうちょっと、その人たちに話を聞ければと思ったんだけど、


皆がブースを遠巻きに見守ってて、そこに入っていくのもなあという微妙な空気。


もちろん盛況のところもあり、身体を使って楽しめるモノのブースは人気があるみたいだ。



とにかく、次から次へとノンジャンルでいろんなアイデアを見れたのは面白かった。




サテリテを出て、隣のFTKというエリアへ。


ここはキッチン関係のショースペース。


中は閑散として、あまり関心もわかなかったのですぐに出てきてしまった。



やがていい時間になり、フィエラ内は帰りのムードになってきた。


アレッシイの単独エリアなんかを覗きながら出口へ向かう。


平面エスカレーターがあるとはいえ、巨大なフィエラ内の移動は一苦労だ。






この展示会で感じたこと。




まずは規模の大きさに驚く。


微妙に異なるが、東京で開かれるインテリアライフスタイルショーに展示の内容が近い。


でも、その何十倍もの、これでもかという商品数の多さは圧倒的だ。


しかもそれぞれに何かしら人をひきつける力があるという、そんな質の高さ。




また、来場者がバラエティに富んでる。


見るからにその筋っぽい人がいたかと思えば、


ベビーカーを押した家族連れだったり、


まるで散歩に来たかのような老夫婦だったり、


子供達の集団だったり。


入場料は20ユーロ、およそ3千円はするんだけど、そこは払っちゃうんだろうか。


このイベントへの関心の高さが伺えて、なんだか興味深い。




これはたまたまだけど、


ローマでは古代から残る遺物に圧倒されて、


フィレンツェでもルネサンスの美に打たれて、


そしてここで最先端のものづくりとデザインを見て、


ここまでに人間が作ってきたものを駆け足で体験してきた。



そして、本当に、人間の能力に感心する。


環境問題とか、格差とか、そういうことは今は置いておいて、


次々とモノを作り出す人間のエネルギーはけして恥じるものではないと思う。



そしてものづくりのいしずえに感謝。


これまでの技術の積み重ねがあるからこそ、デザイナーの考えたことが形になるのだから。


そんなことをふと思った。





ああ腹減った。さすがに歩き過ぎた。


晩ご飯は駅のスーパーでなんか買って、ホテルの部屋でゆっくり食べよう。


そう考えながら、地下鉄の駅に着き、一日券を改札に通す。


ブブーッと赤いランプがついて、通してくれない。


再度試してもダメなので、近くにいた係員のおばさんに切符を見せる。


なんかもう一枚切符を買えと言ってる。


え、だってこれ一日券だよ?


なんか腑に落ちないまま、ミラノ方面への切符を購入した。



そんなこんなでチェントラーレ駅に到着。


駅1階のスーパーで、生ハムと、パンと、サラダと、ビールと、プリングルスを買う。


イタリアのスーパーはベルトコンベアに買うものを乗せていくと歩き方に書いてあったが、


ここのコンベアは止まっていた。



袋いるかと聞かれ、手持ちのかばんに入りそうだったので断る。




ホテルで、ビール片手に生ハムをつまむ。


ビールはちょっとぬるいが、このコンビネーションはまあまあだ。


プリングルスまではさすがに多くて途中で残した。




さてと、サローネはこれで終わりじゃない。


明日は市内各地の展示をみてまわるぞ。



疲れを最小限に抑えるため、足に湿布を貼り、


就寝。