勝負の分かれ目

遠征から戻って週末は家で過ごしていました。

アメリカ代表の仕事を始めてから1年以上経って初めて、結果次第で今後の展開が大きく変わる試合を経験し、これまでに無かった疲労感が残りました。ユーロやワールドカップに帯同すると毎試合が大きな勝負で、体が疲れるというより心が疲れて、6試合目、7試合目になってくると選手はもちろんスタッフにも疲労が目に見えてくることが多々あります。

大きな大会になると、事前合宿から数えて約1ヶ月半から2ヶ月の長丁場になります。その中で勝ち残っていくチームと敗退するチーム、その分かれ目は技術・戦術だけではなく、チームの調和を保つことができる個々やチームとしてのメンタリティーも大きく左右します。そういったいわゆるチームのカルチャーやマインドセットというものは、大切な大会の時に突然醸成できるものではなくて、親善試合や予選など短い期間でもチームが集まった時に少しづつ作り上げられるのだと思います。

2014年に向けた予選が世界各地で行われていますが、ワールドカップに出場するという目の前の大きな目標を達成するのと同時に、本大会で戦い抜けるチーム作りは既にスタートしているのです。アメリカ人の文化ということで、これまでドイツ代表や日本代表では遭遇しなかった課題が色々とあります。それらを解決し勝ち抜けるチーム作りをしながら、目の前の予選で確実に勝ち点を取っていくという戦いがこれからも続きます。