規格外 | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 「温暖化の影響で北海道も岩手県もコンブはどんどん小型化して幅の広いコンブがなくなった。今年は去年より更に水温が高いからコンブは良くないんでしょうね」

 そう嘆くコンブを取り扱う会社の方に

 「春先の水温が高くたって、沖出し時期を早くすればなんとかなります。まだ技術でカバーできる範囲内ですよ。実際、今年田老にはすごく巾が広い立派なコンブがあります」

 って胸を張ったら

 ぜひ見てみたいって

 

 まあ、そうなりますわな

 

 漁業者にその旨伝えて

 「幅の広いコンブ貸して」

 「そんなに巾広くないっすよ」

 「そんな、見せるようなもんじゃないでば」

 

 (ありゃ、どうしよ)

 

 嫌がる漁業者になんとかお願いして借りてきた乾コンブ

 岩手県漁連の規格では1mに切った状態で1枚が60g以上あれば1等品なんですけど

 125g

 どうだ!(って私のコンブじゃないんですが)規格の2倍以上の重量です

 幅は20㎝!

 

 私が種苗生産の担当になったのは平成8年

 その頃は海水温も低く、9月ぐらいまでコンブを収穫していた人もいらっしゃいましたが、その当時でさえこのサイズの乾コンブは見たことありません

 すげー

 

 北海道のコンブは2年間養殖しますから、やはり大きいです

 一方、このコンブは昨年の11月に沖出しして、2~3日前に収穫してますから約7ヶ月

 それでこの大きさですからね

 

 世の中のほとんどの人に伝わらないと思いますけど

 海水の温度が高い状況下でこの大きさは凄いんです

 

 温暖化で岩手のコンブはもう終わり

 なんて言われる方もいらっしゃいますけど

 

 まだやれる!

 ってか、北海道を凌駕してやりますわ(笑)

 


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