やればできる | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 全国各地でウニの陸上養殖が話題になってますけど

 だいたい企業ですよね

 大きな施設、高額な機材、工場で生産された配合飼料

 

 個人の漁業者が設備投資できるような金額ではない

 ので

 儲かるのは企業

 個人の漁業者には恩恵がない

 

 おらあ、そんなのやんた(僕はそんなの嫌だ)

 

 少ない設備投資

 少ないランニングコスト

 ある程度の収入が望める

 個人向けのウニ養殖

 

 私はある程度できましたけど

 これでも私はプロの端くれなので

 「がんばれば誰でもできます」

 とは言えません

 

 海やウニとは全く畑違いの学生さんができれば

 漁業者もやろうと思うんじゃないだろうか

 

 そう思ってお願いしてる個人向けウニ養殖の実証試験

 

 けっこうシンプルな機材ですけど

 やってることは

 完全閉鎖循環システムによるウニの陸上養殖

 企業がどんどん参入してきている先端技術ですので

 海とは縁のない学部の大学生が内陸で成功させるのはやはり至難の業だと思います

 

 お願いしておきながら、私はほとんど行けなくて申し訳ないのですが

 今日、会議の帰りに寄ってきました

 

 田老ならね

 何か問題があれば海の水と入れ替えれば済むんですが

 ここはそうはいかない

 けっこう高度な濾過が必要となるシビアな環境です 

 水温維持のために凍ったペットボトルを入れたり

 水流やエアレーションを工夫したり

 海水がないので、海水と一緒に吸ったゴミを細かい網で濾して海水を戻したり

 いろんな工夫をしてました

 

 やればね

 できるんですね

 上の写真は全くの素人の学生さんが閉鎖循環システムで育てたウニです

 信じられますか?

 ホントなんですよ

 

 あと一カ月もすれば天然ウニと遜色ないぐらいに身が入ると思います

 

 もうちょっと

 だけど、ここからが勝負

 頑張っていただきたい

 

 ウニができればね

 基本システムは同じなので

 貝だって、魚だってできる

 いろんな可能性が広がっていくんですよ

 危機に瀕してる岩手の漁業者の希望となる

 


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