「おいしそう」ですけど、これ食べません。これから受精して稚魚まで育てて来春放流する大切なサケの卵です
津波という未曾有の大災害にあっても岩手県の漁協が早期に漁業用施設を再建出来たのは、自営定置網という収入源を持っていたことが大きいと思います
施設を再建する資金は補助金によるところが大半を占めますが、自己負担部分のお金をまかなえなければ施設再建はできませんからね
サケは3年から5年程で生まれた川に帰ってくるのですが、最も多いのは4年。つまり、今年主群となって回帰するサケは震災のときに放流した魚です
魚市場では
「今年のサケは極端に大きいか、小さいかだな」
といわれます
主群の4才魚が少なく、5才魚と3才魚が多いためでしょう
海での漁獲は予想に反して好調なのですが、川への遡上は思わしくなく、海で獲ったサケを生かして、成熟するまで待ってから採卵するという、手間のかかることをしています
そのことで定置網の乗組員も、川でサケを採卵する従業員も例年より大幅に作業量が増えているようです
でも、他の魚と違って岩手のサケは放流しないことには獲れませんから、4年後のために皆がんばってます