進行再発子宮体癌に対するTC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)へのドスタルリマブの上乗せ効果を検証したRUBY試験の紹介です。
日本でもRUBYの治験が始まるようなのでRUBY試験についてまとめました。
2023年6月8日にニューイングランドジャーナルにRUBY試験の結果が公表され(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2216334)、アメリカでは、2023年7月31日にFDAが進行再発子宮体癌に対してTC療法との併用および維持療法としてドスタルリマブを承認しています。
RUBY試験
RUBY試験は、進行期Ⅲ・Ⅳ期または初回再発子宮体癌を対象にTC療法に抗PD-1抗体のドスタルリマブの上乗せ効果を検証した第Ⅲ相無作為化二重盲検試験です。
適格基準を満たす進行・再発子宮体癌の患者にTC療法と併用してドスタルリマブ(500 mg)またはプラセボを3週間ごとに6サイクル投与した後に、ドスタルリマブ(1000 mg)またはプラセボを6週間毎に最大3年まで投与しました。
主要評価項目は、治験責任医師が評価したdMMR/MSI high群および全集団での無増悪生存期間(PFS)、および全集団での全生存期間(OS)でした。
TC療法に対してドスタルリマブの併用療法は、進行・再発子宮体癌のPFSを有意に延長しました。特にdMMR/MSI-high 群で大きな効果が認められ、有害事象も許容範囲でした。OSについても延長傾向が認められました。
より引用
LEAP-001試験はnegativeでしたが、TC療法+ドスタルリマブの治療法は進行・再発子宮体癌の新たな標準治療となりえると思われます。
参考文献