「いや~~、よかった~~~」ようこは安心していた。
喫茶店「ぷちとまと」内、テーブル。
そのまわりには椅子がある。4つ脚に木目のある、ごく普通の椅子だ。
ようこと功は黒いライダースーツの男と向かい合うようにゆっくり座り、コーヒーを口に運ぶ3人。
静かなたたずまいに見とれるようこ。
「あの・・・・、名前、教えていただけますか?私は、如月ようこ。この人はおじいちゃん。」
「安易な紹介じゃなぁ・・・・。功じゃ。」
ようこは上目づかいで話す。
「俺は・・・・新条寺・・将」
「シンジョウジ・・・ショウさんですか。」
「なんか嬉しそう~」
にやにやしながら、こうたが横から入ってきた。
「ぼくは、こうた!」
「無事で良かった」と笑顔を見せる将。
しかし、
「俺はコレを飲んだら、すぐに出る。」
すました顔で将は話した。
こうたはTVを点けた。
「なに?また観るの?」ようこはあきれた口調で言った。
「なんだ?」
「怪人バトル!」こうたは笑顔で答える。
コーヒーのカップをゆっくり皿にもどすと、TVの画面を観た。
すると、怪人同志がリングの上で戦っている。
じっと見つめる将に、こうたは続けた。「あのね、怪人が異種格闘技戦をうやってて、」
ようこが間に入って続ける。「そ!それで、5人抜きで賞金となんかプレゼントがもらえるとか。」
「今ね、ネット・シートが4人抜きしそうなんだ!」
将は怪人の姿を観て、何かをつかんだような表情だ。
「この会場はどこだ?遠いのか?」
「え?行くつもりですか?え・・・・と、トレーニングセンター内コロシアム。」
「道を。」
「あ、そか!今メモに書くから。ちょっと待っててください。」
「上手いコーヒーをありがとう。」
すっと立ち上がる将。「すまない。金がないんだ。」
「あ、いいんじゃよ!別に!」
「いや・・・そうだ!」
左手に着いた腕時計を外し、「これを。たいしたことはないだろうが。」
メモを持ってようこが近づく。「これに書きましたよ!」笑顔で渡した。
「お、おい!いいって!」
時計をもったまま話す功。
さっと外にでた将はバイクにまたがり、エンジンをかけた。
どどど・・・・と音がする。
慌てて3人は店の外へ。「あの・・・!」
「俺にかかわらない方がいい。」
そう言うとヘルメットをかぶり、走っていった。
ぶーーーーぶーーーー!爆音を立て、走る。
トレーニングセンターコロシアム。「ネット・シート」が「4人目の怪人」をリング外に落とした。
「おっと!これで4人抜き確定か~!!」実況の声が会場に鳴り響く。
「い~ひっひ!とどめをさしてやるぜ!」
ガシャーン!!
「あ!なんだあれは!?」実況も驚く。
その時、コロシアムの扉を突き破り、バイクが入ってきた!
転んだ怪人の真横に止まった。
「なんだ~??てめえは!?」
「悪いが、選手交代だ。」
「なに~~?」
将は丸い飾りのついたベルトに手をかけ、
「変身!」
とつぶやく。
すると、体中に電撃がはしり、将は「仮面ライダー」への変身を完了させた。
TVでその光景をみていた陽子たちは「え??え~~~~!?」と声をそろえて驚いた。
「お前のミスは、おれと会ったことだ!」
「おお!これはいったい!」実況も声を震わせ、驚いていた。
このやろー!と襲い掛かるネット・シート。
「俺の戦いを邪魔しやがって!」
しかし、パンチであっけなく吹っ飛ばされるネット・シート。
「ぎえーー!どうなってんだ~~!!」
場外に落下する。
それを追うように落下し、着地する将。
もう一発けりを入れた直後、笑い出すネット・シート。「ふふふ・・・・俺の技をくらいな!」
ネット・シートの右手が外れ、糸が飛んできた。
将のカラダに巻き付く。
「へへへ!うごけまい。俺はこれで勝ってきたのだ!」
「そうか・・・・」
落ち着いた口調で話す将。
「ふん!」回転を始める将。
ザザザ…
ものすごい勢いで床に引きずられるネット・シート。
「あ?あれ??ちょっと!待って~!」
簡単に外れてしまった。
「く・・くそ!」
弱ってきたネット・シートをにらむと、ベルトの横の突起部をはじく。「くらえ・・・」
将は高くジャンプ!
すると、キックの体制で落下する。
「ライダー・キック!!」
ネット・シートの腹部にヒット!
すぐさまジャンプし、着地する。
「く、くっそおおおおおおお!!!」
どがーん!!!
爆発した。
将は独り言のようにつぶやいた。
「あの姿・・・・、間違いないな。ジェノスの怪人だ・・・・。」
「ヤツだ!追え!」
戦闘員が会場めがけザザザっと数人走ってくる。
将はその声が聞こえると同時に変身を解き、バイクにまたがり会場を走り去っていった。
将は心の中で叫ぶ。「ジェノス・・・・俺は必ずお前たちをつぶす!」
ブオン!ブオン!ブロロロ・・・・・・・・。
反対側の扉をぶち破って、走って行った。
今回はここまでです。次回はchapter:2で!
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