BIG FAT CAT VS. MR.JONES
向山貴彦 絵=たかしまてつを
2019/11/17
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【感想】
英語多読のために読み始めたBFCシリーズももう5作目!
日本語の本を読むようにサクサク読めます。話が楽しいから読みやすい~
解説でなるほどな~と思った部分を書いていきます。
・日本の中学校、高校、そして大学の英語教育では、基本的に「翻訳する」ことが勉強の中心となっている。
・日本の英語教育で「英単語を10個覚える」ということは、「英単語10個の訳語を覚える」ことを指している。これは英単語そのものを10個覚えるということとは、少し違う。
・「翻訳」が100%成立するためには、英語の単語一つに対して、必ずそれと同じ単語(もしくは単語群)が日本語に存在する必要があるが、残念ながら日本と欧米は風土、文化、宗教、歴史もまったくちがい、対等関係は当然ない。それでも強引に英語を日本語に翻訳しようとした場合、そこには必ずひずみが生じる。(P54)
・日本の色鉛筆のセットにはたいてい「肌色」といううすいベージュのような色が含まれているが、多民族の国では当然「肌の色」が決まっていないので、そんな色鉛筆はない。
日本の「肌色」と同じ色の色鉛筆には「Peach」という名前がついているが、日本の「桃色」はピンクに近い色を指す。しかし日本の「桃色」と「PINK」はまた別の色。(P64)
・すべての単語には「意味」のほかに「イメージ」がある。辞書には「意味」の方しか乗っていないが、単語にとって「イメージ」はとても大切なもの。(P68)
・expectの意味はほとんどの辞書では「期待する」と書かれている。She is expecting a baby.をそのまま訳すと「彼女は赤ちゃんを期待している」となる。
意味の上ではこれで合っているが、期待する意志の「強さ」が失われてしまっている。
日本文は漠然と赤ちゃんが欲しいと思っているだけだが、英文のほうでは、この女性はおそらくすでに妊娠していて、近い将来出産することがわかっている上で、それをexpectしている。
・exceptにはただ「期待する」という意味だけではなく、「当然来るであろうものを期待する」という、より強いイメージがある。(P69)
なるほどねえ…
無理やり日本語にリンクさせようとしちゃうけど、その行為自体が英語を覚えづらくしている原因でもあるのかあ…
たしかに、単語って似ている意味の言葉たくさんあるよね。
本文でも書かれていたことだけれど、日本語に訳すと「笑う」でも、英語だと「smile」、「laugh」、「grin」もあって、それぞれイメージが違う。
どんなイメージなのかがわからないと、どれも同じ「笑う」に感じてしまうわけで…だから自分で作文作ったり話すときもどの「笑う」の単語を使ったらいいのかってなるんだろうな~。
日本語に「翻訳する」ってことから抜け出したい…