十五少年漂流記
ジュール・ヴェルヌ(波多野完治訳)
2018/01/01読了
2019/08/19加筆
※結構検索して見に来られる方が多いようなので、読み直して加筆、画像も自分の持っている本のものに変更。
【感想】
本棚整理。
おそらく小学生のときに課題図書で読んだ以来?
本のあらすじは…
1860年2月、南半球にあるチェアマン小学校に通う14人の少年たちは夏休みの始まりにはしゃいでいた。それもそのはず、彼らは夏休みの間、親たちがガーネット氏から借り受けた船・スルギ号に乗りニュージーランド沿岸一周の旅を楽しみにしていたからだ。
本来であれば船の持ち主であるガーネット氏が船長を務め、他にも数人の大人の乗組員が乗るはずだったが、待ちきれない少年たちは出発前夜から船に乗り込んだ。彼ら以外には、ボーイが一人ベッドで寝ているだけだった。
そんなとき、スルギ号をつないでいた艫綱が解けてしまい、スルギ号は沖に出てしまう…。
ボーイを含め、スルギ号に乗っているのは下は8歳上は13歳の少年たち15人のみ。
はたして彼らは無事に帰還することができるのであろうか…?
昔の作品だけれど全然退屈しません。個人的に外国人作家の本とか、村上春樹とかの独特の書き方?が苦手なんだけれど、訳が上手いのかこの話はどんどん読めた
特に最後の生死をかけた戦いはハラハラするね~。
小学生の時にこの本を読んで感じたのは、ワクワク、ドキドキするような島での生活にいいなあ~すごいなあ~って気持ちだったけれど、社会人になって読むと、2017年に読んだ、シャクルトン(リーダーシップ論)に似たところがあるなあと思いました
上陸した島で、統率をとるために大統領を決めるところや、ブリアンとドノバンとの関係や、日々の生活で仕事を割り当てたり、精神を決めるところ。
・一度行おうときめたことは、必ずやりぬくこと
・機会を失ってはならない
・疲れることを恐れるな、疲れることなしには、値打ちのある仕事はなしとげられない
仲間と協力や諍いをしつつも、みんなが一丸となって生きて帰るという目標を持ち続け行動したことで、全員無事に救出される。
あまりにもシャクルトンと似ているから、
シャクルトンのお話からインスピレーション受けたのかな?と思って調べてみたところ、十五少年漂流記は1888年に発表されていて、シャクルトンのエンデュアランス号の一件は1914~1917年だから、十五少年漂流記のほうが先でした!
大人になってから読んでもワクワクするけれど、チームビルディングや、リーダーシップ論としての見方もできる作品だと感じました。一つの目標に向かって、みんなで協力し合う部分なんかは組織論とかに通ずるものがあるんじゃないんでしょうか
部活とかもそうだよね。勝利とか、ひとつの目標に向かってみんなで頑張る。衝突することもあるけれど、負けたくて衝突しているわけではないからねえ。
勝とう!っていう、みんな同じ方向を向いているからこそ衝突することもあるだろうし。
いろいろメッセージ性のある作品だからか、私が小・中学生だったころからもう20年近く経っているけど今もなお読書感想文の課題の本に選ばれているみたいですね~
いい本はいつまでも読み継がれていくのだろうな