妻が脳卒中後のてんかんを起こしたのは、障害者支援施設に入ってしばらくしてからの事でした。
てんかんは脳卒中を起こした人には、ほぼ必発するものであり、妻も開頭手術後は意識落とされた状態で点滴にて投薬されていました。
ただその症状はまちまちなため、当初はそれがてんかんなのか脳卒中が再発したのか分からず恐ろしくもありました。
就寝中に施設から
『奥さまが吐いてます。ものも話せず苦しんでますので、早くこちらに来て頂きたいのですが』
突然の知らせに驚き、着の身着のまま車に飛び込んで施設に向かいました。
障害者支援施設は看護師はいるものの、医療的な判断や処置をすることができないため、患者が医療を受けるには病院へ行くことが必要でした。
またその判断も、本人もしくは患者家族がする必要があるため、救急車を呼ぶことすら施設が単独ではできず、緊急時には昼夜問わず連絡が来るようになっていました。
いつ呼び出しが入るか分からないと言うことから妻が病院、障害者支援施設に入っていた1年半以上の期間は、私もお酒を飲むことは出来ませんでした。
施設に着き。
妻の部屋に駆けつけると、吐いた後と見られるベッドのシーツやタオルケット等は別の場所に1カ所にまとめられており。
自分のベッドの上で、妻は息荒く、白目を剥きながらウーウーと唸り苦しんでいました。
その光景を見て、妻が倒れた時のあの恐怖がフラッシュバックしていました。
体中がガタガタと震え始め。
鼓動が一気に早くなったのを感じました。
ーーつづきます