久しぶりに、CDの感想とまいりましょう(^O^)
単発で終わると思っていたくらやみがたり、
どうやら夏の風物詩にしたいようで、二作目が登場しました。
前回のくらやみがたりの舞台は大正時代でしたが、
今作品は江戸時代、それも幕末といったところでしょうか。
主人公は六条幻夜、年齢不詳の噺家です。
噺家としては、うだつが上がらないようですが、
憑き物落としの「語り手」という裏の顔は、
そっち方面ではよく知られた人物のようです。
キャストは、津田健次郎さん。前作といい、今作といい、
声の質といい、このちょっと癖のある語り口といい、
この作品にはぴったり。主人公の幻夜に限らず、
全ての登場人物をお一人で演じていらっしゃいます。
時間は、フリートークも入れて約50分、
トラックリストは以下の通りです。
01.謎めいた語り手
02.ひとつめ
03.夜陰に咲いた恋
04.裏切りの行方
05.幽霊の噂
06.血にまみれた花
07.ふたつめ
08.月に焦がれた人斬り
09.闇に沈んだまこと
10.みっつめ
11.くらやみをひらく
12.六条幻夜、とたん落ち
13.フリートーク~楽屋裏~
音はとても良いです、この作品。
BGM、効果音共にありです。
和風でしっとりしたこの音楽、私は好きだなぁ~
内容はというと…
いつものように大いにネタばれしておりますので、
ご注意のほどを!
憑き物落としの「語り手」六条幻夜の元を訪れたのは、
幽霊に取憑かれた1人の女。名は、元遊女で十六夜(いざよい)、
自分に憑いている男の言葉が聞きたいと言うのです。
まず、幻夜の口から十六夜の身の上が語られます。
その出自、売られた経緯、吉原での遊女暮らし…
十六夜は、水揚げの直前に運命の相手と出会ってしまいます。
尊王攘夷派の志士で、名はせいじろう。
廓の主の命で、傷ついた彼の看病をするうちに、
十六夜は恋に落ちてしまいます。
十六夜の水揚げの日取りが決まった時、嫉妬したせいじろうは相手を斬り捨て、
誰にも渡さぬとばかりに十六夜を自分のモノにしてしまいます。
好きな相手に抱かれたのですから、十六夜にとっては幸せな日々。
ですが、そんな日は長くは続かず、
ある日十六夜は、故郷の家族を人質に取られ、
密偵にと仕立て上げらてしまいます。
それは、恋しい相手を裏切り、売り渡してしまう結果に…
捕えられ、殺されてしまうせいじろう。
その後、十六夜の月夜に、せいじろうを捕えた者達が次々に命を落とします。
それも、全てが傷一つないという奇妙な死に方で…
幽霊と化したせいじろうが、自分を手にかけた者達を
次々に祟り殺していると言うのです。
廓の主もせいじろうに祟り殺され、
幽霊憑きの彼女を引きとる所はどこにもなく、
晴れて自由の身となる十六夜。
幻夜の口から次に語られたのは人斬りせいじろうの身の上話。
十六夜への思い故に、大義も無く人を斬った時、
せいじろうは、自分の罪深さを自覚してしまいます。
そして、十六夜の裏切りを知った彼は、一つの決意をします。
最後に語られるのは、せいじろうの本当の気持ち。
十六夜を苦界から救う為、あえて自ら捕えられ、殺されたせいじろう。
ですが、最後に耳にした言葉が彼を現世に引きとめてしまいます。
十六夜の命が危うい!
そう、彼が祟り殺していたのは、十六夜の命を危うくするものばかり。
十六夜は、彼を裏切った後ろめたさから、
自分は恨まれていると思い込んでいたのですが、
せいじろうの中には、彼女の幸せを望む気持ちしかない。
でも、死者である自分には思いを伝える術がなく、
死者の声聞く「語り手」幻夜のもとに導くしか無かったのです。
十六夜に「生きろ」と伝えて、去って行くせいじろう…
怖さという点では、第一作目の方が上です。
今作は、怖いと言うよりも、悲しくて切ない…
聞いているうちに、こみあげて来るものがありました。
ぜひ来年の夏にも、ダミヘ使用の怪談話を聞いてみたいですね。
そして、今度は思いっきり怖い話を、期待するとしましょうか(^^)
ちなみに、フリートーク部分では、演じ手の津田健次郎さんが、
大いにサービス精神を発揮して下さっています。
これも、この作品の楽しみの一つですね。
- くらやみがたり~幽艶一夢~/ティームエンタテインメント

- ¥2,100
- Amazon.co.jp
