https://news.ameba.jp/entry/20180405-649/
内田稔さんといえば、「オネアミスの翼」のカイデン将軍。
「お前の目は節穴だ」
と
「…やってみるか」
どちらも主人公・シロツグの発言を受けてのセリフが印象的です。
前者は、巨大なレリーフを前にしてのシロツグとの会話のシーンです。
文明が戦争を生むのではない、
戦争によって文明が作られたのだ。
誰の言葉ですか?
私の言葉だ。
我々人類は、原始時代の地獄より抜け出し、10万年もかかってここへたどり着いた。
しかしここはどうだ?
根本的には何も解決されないでないか。
若い頃は歴史家になりたかった。
なぜならなかったんですか?
戦争が起きた。
それで軍人になった。
同胞を異民族の侵略から守るため、必死で戦った。
しかしそれが正義などではなく、太古の昔から繰り返されてきた殺戮の歴史をなぞっているだけであることもよく知っていた。
悲しかったよ。
いや、軍人になったことがじゃない。
歴史を勉強したことがだ。
歴史は破産するまで終わらないゲームなのだ。
たぶん間抜けな猿が始めたに違いない。
昔へ戻れだと?
道は一本きりではないか。
大切なのは自分の立場を見つけることだ。
そこで何をやるべきか、何をやるべきでないかを考える。
本物の目玉は鼻の上についている一組分、それだけだ。
そこから見てみろ。
何が見える?
女のケツ。
お前の目は節穴だ。
後者は、クライマックスの打ち上げシーンです。
やむをえんだろう。
悔しいのはワシも一緒だ。
今度こそはうまくいくと思ったんだがな。
仕方がない。
引き上げよう。
下らんことだ。
命を懸けてやってまで割りがあるようなものじゃない。
諦めよう。
目前に迫ったロケット打ち上げを諦めざるを得なくなった瞬間の苦渋の発言。
このあとしばしの沈黙のあと、シロツグの名場面に繋がります。
…ちょっと待てよ。
そりゃないぞ。
何が下らないことだよ。
ここでやめたら俺たち何だ?
ただの馬鹿じゃないか。
ここまで作ったものを全部捨てちまうつもりかよ。
今日の今日までやって来たことだぞ。
くだらないなんて悲しいこと言うなよ。
立派だよ、みんな歴史の教科書に載るくらい立派だよ。
俺はまだやるぞ。
死んでも上がってみせる。
嫌んなった奴は帰れよ!
俺はまだやるんだ!
じゅーぶん!
立派に元気にやるんだ!
各部門、
応答しろーっ!
…
電圧、いける
油圧、十分
ポンプ、やれる
燃料、OK
発射台…、条件付きでよし
…
やってみるか
ヤッター!
あの名場面をしめたのが内田さんなのですね。
今から31年前に公開された作品。
60歳少し前のお仕事ですね。
私の心にも一生残り続けます。
ありがとうございました。
お疲れさまでした。
お休みなさい。